2021.10.31
【快適な生活には欠かせない】高気密住宅の3つのメリット!実現するためのポイントも解説!
皆さんもせっかくマイホームを建てるなら、冬暖かくて夏涼しい快適な家にしたい、できるだけ光熱費がかからない省エネな家にしたいと思いますよね?
そこで大切になるのが高気密・高断熱という家の考え方です。実際に冬暖かくて夏涼しい家を作るには、窓の取り方や間取りも大切ですが、その前に家の気密・断熱性能がしっかりしていることが大前提です。
高断熱は窓サッシの素材を変えたりガラスの枚数を増やしたり、断熱材を厚くしたりしてクリアできるので、お客様もわかりやすくなっています。ただ高気密については、しっかり理解できている方は意外と少ないように感じます。
そこで今回のブログでは、高断熱とセットで高気密な家にした方がいい3つの理由と、具体的に気密性能を高めるポイントをお伝えして、暮らしてからの後悔を少なくしてほしいと思います。
大工時代を含めて15年以上、たくさんのお客様の家づくりに携わった経験をふまえて、これから家を建てる人が失敗しないための情報を、できるだけわかりやすくお伝えしますので、ぜひ最後までご覧ください。
●高気密住宅の3つのメリット
結論から言うと、高気密住宅のメリットは次の3つになります。
①断熱効果
②換気効率
③防音効果
まずはメリットをご紹介して、最後に気密住宅を作るための具体的な2つのポイントもお伝えします。
①断熱効果
高気密のメリット1つ目は、断熱効果です。
当たり前ですがすき間の少ない家の方が、夏に外の暖気が入ったり冬に冷気が入ったりするのを防げます。すると家の保温効果が高くなり、エアコンなど冷房暖房のロスを抑え光熱費を削減できます。
また部屋の広さに対して、小さめの畳数用のエアコンでも冷暖房が効くようになります。さらに間取りによってはリビングのエアコン1台で、家全体の空調をある程度補えるようになります。
特に最近はドアや廊下を少なくして家の面積をコンパクトにし、建築費や建てた後の維持コスト、掃除の手間などを減らす家の考え方が増えています。こうした家にも高気密住宅は、冷暖房効率の面で効果的になります。
もちろんそのためには断熱性能を高めることも必要です。しかし気密性能を高めることは、断熱性能を良くするより手間がかかるので、気密性はしっかりしているのに断熱性能はおざなりという会社は考えにくくなります。
なので高気密・高断熱の住宅会社を選ぶときは気密性を目安にするのも1つの手だと思います。
また家の断熱性能が高いと、玄関や廊下はもちろん脱衣室やお風呂など家の中の温度差が少なくなるので、急激な温度変化で起きるヒートショック防止にもなります。
さらに冬場の室温を18度以上に保てれば、風邪を引く可能性が1/4まで下がるという調査結果もあるので、断熱性能を高めるメリットは十分に感じていただけると思います。
ちなみに断熱性能を高めるポイントや失敗しないエアコンの選び方、家で起きるヒートショックなどの事故原因については、別の動画で詳しく解説しています。興味のある方は下のリンクからぜひご覧ください。
②換気効率
高気密のメリット2つ目は、換気効率です。
今の住宅は、家の中の空気環境を新鮮できれいな状態に保つために、外の空気と中の空気を入れ替える24時間換気システムの設置が法律で義務化されています。ところがすき間の多い家では、この換気システムがうまく機能しないことがわかっています。
実際にはこの換気システムもいろいろな方法があり、住宅でよく使われるのは第1種換気や第3種換気で、最近は第4種換気も出てきています。さらにそれぞれの換気方法の中にダクト型やダクトレスがあり、種類やメーカーによってメリット・デメリットが変わります。
ただどの換気システムを選ぶかも大切ですが、最低限の気密性能を保てることが大前提になります。
基本的に今の家は、シックハウス症候群の原因になるホルムアルデヒドの放散量が少ない建材を使っています。しかしそれでもゼロという訳ではなく、新しい生活のために買ったダイニングテーブルやソファーなどの家具から、有害物質が発生しているケースもあります。
そのため家の中の空気を計画的に入れ替えられるように、すき間の少ない家にして良質な空気環境を実現しましょう。
③防音効果
高気密のメリット3つ目は、防音効果です。
これも当たり前ですが、すき間の大きさ=気密性能=防音性能になります。なので、すき間が少ない家の方が外の音が中に入らず、逆に中の声も外には漏れづらくなります。
すき間が多い家では大通りや線路沿い、音が出る工場やお客さんの多いお店が近くにあると、外の音が気になり眠れないなどのストレスを感じるかもしれません。
あるいは赤ちゃんがいるご家庭や、夜に少し大きめの音で映画を観たい方は、近所迷惑を気にする必要があるかもしれません。しかし高気密の家を建てることで、そうした問題はある程度軽減できます。
ただ実際に音が漏れないようにするには、すき間だけでなく窓の種類や性能なども大きく関わってきます。そのため家の気密性能と併せて、しっかり窓の性能も確かめるようにしましょう。
ちなみに家の防音効果を高める具体的な方法や、先ほどご紹介した24時間換気システムの考え方については、別の動画で詳しく解説しています。興味のある方は、下のリンクからぜひご覧ください。
●実現するポイント
最後に実際に気密住宅を作る具体的なポイントですが、それはずばり気密施工と気密測定です。
これは気密住宅を作るうえで当たり前のことですが、お客様はなかなかわかりにくい部分だと思いますので簡単にご紹介します。
①気密施工
まず前提になるのが、家の細かなすき間をていねいに一つずつ塞いで作る気密施工です。実際には、基礎や構造躯体、断熱材の種類や家の素材、作り方によって処理方法は変わります。
例えば水回り設備の給排水管、換気扇のダクト、サッシの取り付け部分などに、気密テープを貼ったり、すき間を防ぐ発泡樹脂を詰めたりして、地道に一つ一つすき間を埋めていきます。
②気密測定
後は理屈だけではなく、現実に気密処理ができているかが1番大切です。しかし目視だけで家のすき間を確かめるのは難しいので、ここで気密測定が登場します。
断熱性能なら、使う窓や断熱材の種類や厚み、大きさなどを計算すると、UA値という数値で優劣を付けられます。しかし気密性能は実際の家のすき間なので、計算では出せず現場で気密測定器で実測するしかありません。
気密測定は、家の中の空気を外に送風して、室内外の気圧差ですき間を測ります。すき間からは家の中へ「スー」と大きな音で空気が入ってくるため、簡単に位置がわかります。そこですぐにチェックし、気密テープや発泡樹脂ですき間を埋めていきます。
腕の良い職人さん達でていねいに気密施工し、現場監督が適切に品質管理をするのはもちろん大切です。ただ実際に気密住宅になっているかチェックし、必要ならその場で直せるように気密検査まで行ってもらうのがお薦めです。
気密検査の実測値があれば気密性の証明になり、どこの住宅会社で建てるとしてもお客様の安心材料になると思います。
ちなみに私たちの会社でも、当たり前のこととして気密検査を全棟に実施しています。一般的に家の気密性を表すC値が1以下で気密住宅と言われますが、当社の合格基準はC値0.6以下です。実際に測った平均値では0.4前後が多いので、1つの目安にして頂けると幸いです。
以前の動画で適切な品質管理や施工がされないことで起きる、欠陥住宅について詳しく解説しています。興味のある方は下のリンクからぜひご覧ください。
●まとめ
以上、ここまでのまとめに入りますが、今回ご紹介した高気密住宅3つのメリットは、
①断熱効果
②換気効率
③防音効果
そして実際に作るポイントは
①気密施工
②気密測定
の2つになります。
それぞれの概要はここまでお話した通りですが、高気密住宅の方が何となく良いとわかっていても、現実にどんなメリットがあるのかわからない、実際に気密性を高めるにはどうすれば良いか知らないという方も多いと思います。
確かに気密性能を高めるには職人さんの手間はかかりますが、ものすごく追加費用が必要という訳ではありません。それよりも光熱費が抑えられて良質な空気環境になり、防音効果も期待できる高気密住宅はメリットの方が大きいと感じています。
今回ご紹介した内容が全てではないですが、これからマイホームを考える人にとって、少しでも参考になれば幸いです。
ご覧いただきありがとうございました。
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