2021.03.16
【優先順位は低いです】太陽光発電に潜む4つのリスクを大暴露!
皆さんは太陽光パネルを載せる事で、どのようなリスクが発生するかご存知でしょうか?
以前YouTubeに出した「太陽光をオススメしない理由」という動画は55万回以上再生されている人気動画で、意見としては賛否両論分かれる結果になりましたが、その中でもお伝えした通り太陽光発電自体はまったく悪くないと思います。
ただ個人的な意見としては家の事だけを考えるとどうしても優先順位は低くて、その前に耐震性や断熱性などにしっかりと費用をかけて向上させる、それでも余力があって一定の条件をクリアした方であればつけても良いと考えています。
今回のブログでは前回の続編という訳ではありませんが、太陽光パネルを設置する際に一定のリスクがあるのは確かなので、そのリスク面にフォーカスして明確にきちんと理解してもらえるような内容にしました。
何でもそうですが表面的なメリットばかりではなくて裏側に潜むデメリットも知った上で判断しないと、「後からこんなはずじゃなかった」「こんな話聞いてない」という後悔につながる可能性が高くなってしまいます。
大工時代を含めて15年以上、たくさんのお客様の家づくりをお手伝いさせて頂いた経験や全国の工務店を視察して得た知識や考え方を踏まえて、これから家を建てる人が失敗しないための情報を出来るだけ分かりやすくお伝えしますので、ぜひ最後まで読んで下さい。
太陽光パネルで失敗する4つのリスク
結論から言うと、太陽光パネルで失敗するリスクは次の4つになります。
1.業者倒産のリスク
2.音のリスク
3.雨漏りのリスク
4.家の保証切れリスク
これらのリスクは太陽光パネルを設置した場合に起きる可能性があり、特に住宅会社が施工せずにお客様が直接、太陽光パネルの工事業者に依頼する直発注のパターンや家を引渡しされた後に付ける場合に起きやすいトラブルなので、設置する前にぜひ知っておいてほしいと思います。
それではひとつずつ説明していきます。
1.業者倒産のリスク
太陽光パネルのリスク1つ目は、業者倒産のリスクです。
これは当たり前の話で太陽光パネルに限らず家本体でも言えることですが、太陽光パネルを設置した販売会社が倒産してしまうと、アフターメンテナンスを受けられなくなります。
厳密に言えば太陽光パネルなどの製品保証はメーカーの方で行いますが、工事に関する不具合は販売会社の保証になっている事がほとんどなので、たとえば取り付けに不具合があって雨漏りしてしまったり施工不良で屋根材が痛んでしまっても、その販売会社が無くなってしまえば保証期間内であってもメンテナンスを受けられません。
もちろんお客様が自分で別の工事会社を探して修理を依頼すれば直してもらえますが、保証を受けられないので余分な費用が発生する事になってしまいます。
以前に広告で工事賠償責任保険に入っているから安心というキャッチコピーを見かけた事がありますが、それはあくまで太陽光の販売会社と保険会社が結んでいる保険で、保険料を払う販売会社が無くなってしまえば何かあっても保証されない事になります。
そこで大切になってくるのが、住宅瑕疵担保責任保険やリフォーム瑕疵担保責任保険が適用されるかどうかです。
これは工事中や完成後になにか不具合があった時に補償してくれる保険で、5年とか10年とか有効期間のしばりはありますがその期間内であれば、万が一太陽光の販売会社が倒産してもきちんと保証してくれます。
なので太陽光パネル設置を検討する場合には瑕疵担保責任保険が適用されるかどうかの確認と、工事会社が潰れてしまった場合のアフターメンテナンスのリスクまでしっかり理解してから判断するようにしましょう。
2.音のリスク
太陽光パネルのリスク2つ目は、音のリスクです。
これは太陽光発電システムにつけるパワーコンディショナー、通称パワコンという機械があり、リスクと言うと大げさかもしれませんが実際にパワコンから出る小さな音が問題になる事があります。
この音の正体はモスキート音と言って蚊の飛ぶような高い音で、音自体はあまり大きくないですが音に敏感な人や気にする人にとっては苦痛になる事もあり、実際に苦情が起きているケースもあります。
その対策としてまずはパワコンの位置を工夫する事が最善です。
メーカーによって屋内か屋外か選ぶ事ができますが屋内設置は暮らす上で家族が気にするかもしれないのでたとえば廊下とか収納の中とか、普段生活する上でずっといる場所は避けるようにしましょう。
屋外設置を選択する場合にも近隣に配慮した位置に設置した方が良いと思います。
パワコンのモスキート音が発生するのは太陽光パネルが発電している日中だけで、夜には聞こえないので近隣トラブルになる事は少ないですが、やはり音に敏感な人や夜勤があって昼間寝るような生活スタイルの人にとって、小さい音でも毎日だと気にされる方がいるかもしれません。
今どきはこのモスキート音があまり出ないタイプや音を聞こえにくくする防音壁などもあるので、もし心配な方は太陽光パネルの販売業者の人に確認するようにしましょう。
3.雨漏りのリスク
太陽光パネルのリスク3つ目は、雨漏りのリスクです。
太陽光パネルを屋根の上に設置する場合に屋根材や下地に穴を開けるパターンと、屋根に穴を開けずに固定するパターンの2つの工事方法があります。
これは太陽光パネルのメーカーや屋根の材質、形などによって選択肢が変わってきますが、特に穴を開けて設置する工事方法の場合は防水も含めてしっかり施工しないと、雨漏りが発生したり屋根材が割れてしまう可能性があります。
この1番の問題は依頼した太陽光パネルの販売会社の工事が大丈夫かが分からない、実際に施工して問題や不具合が発生してみないと発見しにくい所だと思います。
たとえば住宅会社に太陽光パネルも含めて依頼した場合であれば口コミも比較的多いと思うし、基本的に建物の施工力が信頼できるので家づくりを託した前提があると思うので、ある程度は安心できるはずです。
ただ自分で直接、太陽光パネルの販売会社に依頼する場合は太陽光パネル事業自体が住宅に比べて歴史が浅いので口コミが少なかったり、太陽光パネル専門の会社が倒産しているケースが多い昨今だと3年後とか5年後とかに雨漏りが発生した際、その時に存続しているのかも少し不安になる部分だと思います。
そこで登場するのが最初に業者倒産のリスクでお伝えした瑕疵担保責任保険で、太陽光パネルの販売会社がこの保険に加入していれば工事の途中で第三者の検査が入るので、ある程度の安全が見込めるし実際に雨漏りなどの不具合があった際には、期間内であれば会社が倒産していても補償されるので少しは安心できると思います。
瑕疵担保責任保険制度については国土交通省のサイトに業者向けですが参考になるページがあります。
興味のある方は下のリンクからチェックしてみてください。
※国土交通省
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/jutaku-kentiku.files/kashitanpocorner/jigyousya/operation.html
4.家の保証切れリスク
太陽光パネルのリスク4つ目は、建物の保証切れリスクです。
一般的に住宅会社で新築を建てた場合はアフターサービスの一環で、瑕疵担保責任保険の他に独自の保証を付けている所が多いですが、建物完成して引渡した後に新築した住宅会社以外の工事店によって何かしらの手を加えた場合には、この保険や保証が無効になる所が多くなっています。
たとえば太陽光パネルやサンルーム、物干し金物を外壁にビスで穴をあけて設置する工事など、大きなモノから小さなモノまで同様に保証や保険が無効になる可能性があります。
理由としては当たり前ですが屋根や壁に穴をあけた事による雨漏り、重量物を設置した事による材料の割れやヒビ、その他改造を原因とする何かしらの不具合や損傷などを、新築を設計施工した住宅会社が後から第三者が行った工事まで責任を取れないからです。
なので太陽光パネルを設置する場合はできれば新築の最初の段階から住宅会社に依頼するか、後付けをするにしてもまずは家を建てた住宅会社に相談するようにしましょう。
・まとめ
最後まとめに入りますが、太陽光パネルで失敗するリスクは次の4つになります。
1.業者倒産のリスク
2.音のリスク
3.雨漏りのリスク
4.家の保証切れリスク
それぞれの概要はここまでお話した通りですが、冒頭でもお伝えしたように太陽光発電自体はまったく悪くないと思いますが、家の事だけを考えるとどうしても優先順位は低くなってしまいます。
その前に耐震性や断熱性などにしっかりと費用をかけて向上させ、それでも余力があり一定の条件をクリアした方であれば付けても良いと考えています。
プラスαで太陽光パネルを設置する際に一定のリスクがあるのも確かなのでそのリスクをしっかり理解した上で、表面的なメリットばかりではなく裏側に潜むデメリットも知った上で判断しないと「後からこんなはずじゃなかった」「こんな話聞いてない」と後悔に繋がる可能性が高くなってしまいます。
今回のブログが全てでは無いですが、これからマイホームを考えている人にとって少しでも参考になれば幸いです。
ちなみに今回とはまた違った視点で太陽光パネルについて詳しく解説しているブログがあります。
YouTube動画の方は55万回以上再生されている人気動画になっているので、興味のある方は下のリンクからぜひチェックしてください。
ご覧いただきありがとうございました。
今後も随時更新予定です!
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