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2022.04.11

【連帯保証?連帯債務?ペアローン?】住宅ローンを2人で借りる場合の仕組みについて徹底解説!

 

皆さんもせっかくマイホームを建てるなら、より有利な条件で住宅ローンを選びたいと思いますよね?

 

基本的に住宅ローンを組む場合には、ご主人様のみが債務者になり返済していくケースが多いと思います。しかし最近は共働きの方も増えていて、借入額を増額したいとか、より有利な条件でローンや控除を受けたいという理由で、奥様も債務者になりご夫婦で返済するケースも増えているように感じます。

 

ただ実際に住宅ローンを比較しようと思うと、金利以外にもいろいろな条件の違いがあります。そのためある程度理解したうえで選ばないと、税金の面で損したり、返済期間中に万が一があったときの対応が思っていたのと違ったりして、不利な条件のローンを選んで後悔する可能性が高くなります。

 

そこで今回のブログでは、ご夫婦や親子で住宅ローンを借りるときの仕組みとして、連帯保証、連帯債務、ペアローンの違いを詳しく解説して、自分たちに有利な住宅ローンや合わない条件が判断できるようになってもらいたいと思います。

大工時代を含めて15年以上、たくさんのお客様の家づくりに携わった経験をふまえて、これから家を建てる人が失敗しないための情報を、できるだけわかりやすくお伝えしますのでぜひ最後までご覧ください。

 

●3つの住宅ローンの仕組み

 

今回ご紹介する住宅ローンの仕組みは次の3つになります。

 

1.連帯保証

2.連帯債務

3.ペアローン

 

今回は仮にご主人様を主債務者、奥様を収入合算者や連帯債務者として解説しますが、今の時代、逆パターンももちろんあり得ますし、2世帯住宅で親子の場合もあると思うので、その点は適宜ご理解のうえで聞いていただけると幸いです。

1.連帯保証

 

2人で借りる住宅ローンの仕組み1つ目は連帯保証で、返済義務を負う主債務者の収入だけだと、希望する借入額に届かない場合に、配偶者の収入を合算して借入額を増やすための仕組みです。

 

例えばご主人様が主債務者で、奥様に連帯保証を付けた場合に、万が一主人様が住宅ローンの返済ができなくなったときに、そのタイミングで初めて奥様に返済義務が移行します。なので、いわゆる借金の保証人みたいなイメージをしてもらえると、わかりやすいと思います。

この連帯保証の注意点は3つあり、まず1つ目が住宅ローン減税になります。住宅ローンを借りると、条件によって所得税と住民税が借入額に応じて控除される住宅ローン減税が受けられますが、連帯保証ではあくまで債務者はご主人様だけなので、配偶者の収入分まで控除されないことに注意が必要です。

 

2つ目は住宅ローンの返済中に、亡くなってしまったり高度障害を負ったときに、住宅ローンが完済される団体信用生命保険、いわゆる団信に入れるのも主債務者だけで、連帯保証している配偶者に万一があっても保険が適用されません。

 

最後の3つ目は、金融機関によって条件は変わりますが、この後ご紹介する連帯債務やペアローンは収入合算する人の年収を満額見てくれるのに対して、連帯保証の場合は主債務者の年収の50%までしか、収入を見てくれないケースが多いです。

 

そのためご主人様と奥様のどちらを主債務者にするかや、そもそも連帯保証ではなく連帯債務にした方が良いのかなど、判断がわかれるポイントになると思います。

 

ただ連帯保証の場合は、住宅ローンを借りる際に必要な諸費用も一人分で済むので、あくまで主債務者が主役で連帯保証人は収入面で、少しサポートするイメージで覚えておきましょう。

2.連帯債務

 

2人で借りる住宅ローンの仕組み2つ目は連帯債務で、例えばご主人様が主債務者の場合には、奥様が連帯債務者になる形です。連帯保証に似ていますが、あくまで2人で借りることが前提になるので、初めからお互いに返済義務が発生します。

 

連帯債務の場合も、当然ご主人様と奥様2人の収入を合算してお金を借りられますが、連帯保証のように50%しか含められないなどの縛りがありません。お互いの収入を100%合算して申告できるので、より多くの住宅ローンを借りられます。

また住宅ローン減税に関しても、連帯債務の場合はご夫婦それぞれで控除を受けられるので、借入額やご収入によっては、連帯保証よりも多く税金が返ってくる可能性があります。また住宅ローンを組む際の諸費用に関しても、2人で返済しますがローンとしてはあくまで1つなので、2人分かからないという点はメリットだと思います。

 

ただ住宅ローン減税に関しては、土地や建物の所有権の割合や住宅ローンの返済負担割合で控除される金額が変わります。なので、しっかりご夫婦の収入割合や実際の頭金や、月返済などの負担割合まで考慮して、できるだけ損をしないように工夫することが大切です。

 

団体信用生命保険について

 

最後に連帯債務で一番注意しないといけない、団体信用生命保険についてお伝えします。

 

連帯債務の場合はお金を2人で返済し、住宅ローン減税も2人とも受けられます。しかし何かあった際に適用される団信に関しては、主債務者だけという金融機関が多いです。連帯債務者も含めて適用できる夫婦連生型団信は、フラット35のデュエットや三井住友銀行のクロスサポートなど選択肢が限られます。

連帯債務で借りるということは、奥様にもある程度収入がある状況で、なおかつある程度大きなお金を借りることが前提だと思います。そのため連帯債務者が団信に入れないと、万が一奥様に何かあっても住宅ローンは完済されないので、残されたご主人様が奥様の分まで負担する必要が出てきます。

 

なので連帯債務はお金をたくさん借りられたり、住宅ローン控除の恩恵を多く受けられるメリットがある反面、何かあったときのために夫婦連生型団信に入ろうとしても金融機関が限られ、なおかつ0.2%前後の金利上乗せになります。

 

また夫婦連生型にしないにしても、何かしらリスクヘッジとして一般の生命保険は入った方が良いと思うので、その保険料やリスクも加味したうえで検討するようにしましょう。

3.ペアローン

 

2人で借りる住宅ローンの仕組み3つ目は、ペアローンです。

 

先程ご紹介した連帯債務の場合は、主債務者と連帯債務者で収入を合算して1本の住宅ローンを組むイメージです。しかしペアローンの場合は、収入合算せずにそれぞれが主債務者になって2本の住宅ローンを組むことになるので、お互いがそれぞれの連帯保証人になる必要があります。

なので条件さえクリアすれば住宅ローン減税もそれぞれで受けられ、団信もそれぞれで加入する必要があります。

 

ここまで聞くと連帯債務と似ていますが、大きな違いとしては表のように3つあります。まず1つ目は住宅ローンをご夫婦それぞれで組むので、銀行と契約する際の印紙代や事務手数料が2倍になり、さらに登記を2回する兼ね合いで司法書士さんへの報酬も割高になります。

 

次に2つ目は、連帯債務の場合には固定金利と変動金利の2種類から1つを選択しないといけないですが、ペアローンの場合はご主人様は変動にして、奥様は固定にするといったように、商品を分けることができます。

 

最後3つ目は団体信用生命保険の適用範囲で、連帯債務の夫婦連生型の場合は、どちらかが何かあった際に住宅ローン全額が返済されます。しかしペアローンの場合には、それぞれ1本ずつの独立した住宅ローンになるので、ご主人様か奥様のどちらかに万が一があった際は、それぞれのローンが完済されます。

 

あくまで本人が借りている分が返済されるだけなので、仮にご主人様に何かあったとしても奥様のローンは残る事になります。なのでペアローンも他と同様一長一短あるので、金融機関の人と諸経費や保証内容についても相談しながら、何が自分たちにベストか検討するようにしましょう。

※金融機関によって条件は異なります

●まとめ

 

今回ご紹介した住宅ローンの仕組みは次の3つになります。

 

1.連帯保証

2.連帯債務

3.ペアローン

 

どの住宅ローンが正解かは、将来設計やお客様の価値観、ご収入によっても変わる部分なので一概には言えません。しかしご夫婦や親子で住宅ローンを組む場合にはいろいろな選択肢があり、選ぶ商品によって金利や条件、住宅ローン控除や保証の適用範囲も変わるので、その違いをしっかり理解して判断する必要があります。

 

今回のブログ内容が全てでは無いですが、これからマイホームを考える人にとって、少しでも参考になれば幸いです。

 

ちなみに以前の動画で、住宅ローンの金利や保証、銀行の失敗しない選び方について詳しく解説しているので、興味のある方は下に貼ってあるリンクからぜひご覧ください。

 

ご覧いただきありがとうございました。

今後も随時更新予定です!

ぜひ、チャンネル登録をお願いいたします。

 

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