2022.03.15
【いつまで続く?】ウッドショックの見通しと対策!ベストな契約タイミングもご紹介!
皆さんもせっかくマイホームを建てるなら、予定通りの時期に完成するのはもちろん、契約してから金額が上がってしまうのは避けたいと思いますよね?
でも今はご存じの通り、木材不足によるウッドショックの影響で、家の工事が遅れたり、契約後に金額が上がる事が全国的に起きています。
新築を検討している人からすると、本当にこのまま進めても良いのか、タイミングを持った方が良いのか不安に感じると思います。
そこで今回のブログではウッドショックについて、お客様にどんな影響があるのか、工期の遅れや値上げへの対策、いつまでウッドショックが続くのか私なりの見通しをお伝えして、お客様自身で家づくりを進めるべきか判断できるようになってもらいたいと思います。
ちなみに今回ご紹介する以外でも、「こんな情報がある」「他の住宅会社からこう言われた」みたいな生の声をいただけるとありがたいので、良ければYouTubeの方にコメントください。
大工時代を含めて15年以上、たくさんのお客様の家づくりにたずさわった経験をふまえて、これから家を建てる人が失敗しないための情報を、できるだけわかりやすくお伝えしますのでぜひ最後までご覧ください。
●今回のブログの流れ
今回のブログは、「ウッドショックとは」「今の木材価格」「お客様への影響」
についてポイントを手短にお伝えした後に、本題の3つの項目
1.工事の遅れと値上げ
2.いつまで続くのか
3.いつ契約すればいいか
という不安について、私なりの見解をお伝えしていきます。
●ウッドショックとは
まずウッドショックについてですが、日本の住宅の材料は輸入材の割合が高く、林野庁のデータだと木造住宅に使われている柱材の約6割、梁や桁など横架材の約9割が輸入材に頼っています。
しかし2020年の秋頃から輸入材が少しずつ不足して、日本に入りづらくなってきました。この輸入材が不足した理由は主に4つで、実はコロナが大きく関わっています。
アメリカの住宅需要急増
今はだいぶ落ち着いてきましたが、コロナの広がりでアメリカでも日本と同様に在宅勤務が増えました。自宅で過ごす時間も増えたため、過ごしやすいように家をリフォームしようとか、郊外に家を買おうという流れが急速に広まりました。
さらに経済を回すために住宅ローンの金利を引き下げた事も手伝って、2020年の夏前から住宅需要が急激に上昇しました。この影響で木材需要も比例して急上昇して、世界中の木材がアメリカに流れてしまったのが1つ目の原因です。
中国の景気回復
2つ目の原因は中国で、中国は早い段階でコロナから脱却して景気が回復したので、こちらも同じく住宅需要が急上昇して、アメリカと同様に世界の木材が中国に流れてしまっています。
世界のコンテナ不足
3つ目の原因は、コロナの影響から世界各国でロックダウンが起きたので、木材を輸入する際に必要なコンテナ物流が停滞してしまいました。このため、ただでさえ木材が不足している中で、それを運ぶコンテナも不足するようになりました。
わずかに動いてたコンテナもアメリカや中国が押さえてしまって、ますます日本に木材が入らない状態になっています。
世界的な木材不足
4つ目はコロナとは関係無いですが、以前からアメリカで山火事が頻発して森林焼失が相次いだり、ヨーロッパの木材が害虫被害でダメになったり、ロシアが2022年1月から木材の全面輸出禁止を発表した事もあって、価格の高騰を招いていると言われてます。
今の木材価格
次は今の木材価格についてですが、各種輸入木材は今年の初め頃からじわじわ価格が上昇して、この夏は昨年の同じ時期に比べて1.5倍前後上昇しています。例えば家1軒で木材が200万円だとすると、100万円前後は増えてしまった事になります。
ちなみに輸入材が高いなら、国産材を使えば良いと思う人もいるかもしれません。しかし以前から日本は輸入材が主流だったので、現在は国産材の産業規模が縮小しています。
木自体は山にたくさんありますが、その木を切り出す林業はもちろん、運んだり製材したりする業者も高齢化の影響もあって少ないため、急に需要が増えても供給が追いつかない状況です。
当社ももともと柱に国産の檜を使っていますが、輸入材を主に使っていた住宅会社まで国産材にシフトし始めたため、少ないながらも流通していた国産材も、モノによっては価格が2倍ぐらいに高騰して、高いし手に入らないという状態は輸入材と同じです。
お客様への影響
次にお客様への影響ですが、住宅会社が木材の確保ができない、高い金額で仕入れなければいけない、という状態なので、会社によってはお客様との契約を白紙にせざるを得ないところもあります。
また建てられても工期の遅れや、値上げをお願いする動きもあって、実際に今年の6月頃から大手住宅メーカーをはじめ多くの住宅会社が値上げを発表しています。そのためこれから建てる方の心配事に対する、私なりの見解をお伝えしたいと思います。
1.工事の遅れと値上げ
まず工事が遅れですが、実際にテレビでも工事が遅れていると報道があったり、住宅会社から言われて困っているという声もあります。
住宅会社側へのアンケートでも、90%以上が木材の供給が遅延していると答えているので、これから家を建てる人にとって心配な部分だと思います。
金額に関しては材料費が上がってしまったので、負担してほしいとお願いされるケースがあるようです。数十万円や多いと300万円ぐらいの追加で、お客様も仕方ないとわかっていても、値段が上がるのは困るしなかなか納得できない人も多いと思います。
この2つは正直防ぐのが難しいので、ある程度工期と資金計画に余裕を持って進める事が対策になります。木材を確保しつつ、できるだけ安いタイミングで仕入れられるように、住宅会社に配慮してもらうしか方法がないと思います。
2.いつまで続くのか
いつまでウッドショックが続くかですが、まずアメリカの住宅着工数が今年の1月をピークに下がってきていて、木材価格の指標になるシカゴ・マーカンタイル取引所の木材先物価格も急落しています。
なので絶対では無いですが、タイムラグを見て年明けぐらいを目処に、日本の木材価格も落ち着くという意見がちらほらあります。
このタイムラグの原因は、高い価格の時に仕入れた木材が今流通しているので、実際に安く仕入れた木材があっても、それが住宅会社に出回って実際に家の建築に使われるのは、年明け頃のイメージになります。
ただアメリカの建築ラッシュのピークが過ぎたと言っても、例年と比べるとまだまだ着工数は多く、中国の住宅需要は相変わらず高いままで、ロシアの木材輸出全面禁止も考えると、ウッドショック前の金額まで戻る事は考えにくいと思います。
3.いつ契約すればいいか
最後に、このコロナやウッドショックの情勢の中で、どのタイミングで家を建てたり契約すれば良いのかですが、正直、無理に早める必要もないし、変に待つ必要もなくて、建てたいタイミングで進めるのが1番良いと思います。
理由はいくつかありますが、例えばウッドショックが落ち着く頃合いを見て1年ぐらい待つと判断しても、実際に1年後にどれぐらい木材単価が下がっているかは当然わかりません。
その待っている間もアパート家賃で月7万円の出費はあるし、住宅ローンの金利が今より0.2%ぐらい上がる可能性もあります。
また実際に今起きている事ですが、木材以外にも基礎工事に使う鉄筋や、屋根や外壁に使われるガルバリウム鋼鈑、内装に使われる壁紙や石膏ボードが20%前後値上げしていて、全体的な物価が上がっています。
待ったとしても後になってみたら、金額はあまり変わらなかった、むしろすぐに建てた方が安かった、となる可能性も0ではありません。
未来は誰も予測できないですし、もしかしたら来年以降に国から新しい優遇制度が出るとか、ウッドショックに代わる大きな問題が勃発するかもしれません。
考えたらキリがないので、良い住宅会社や土地とめぐり逢えて、家を建てるモチベーションも高くて準備万端であれば、家づくりを進めていただくのがおすすめです。
ちなみに、信頼できる住宅会社を見極めるポイントについては、別の動画で詳しく解説しているので、興味のある方は下のリンクからぜひご覧ください。
●まとめ
今回は「ウッドショックとは」「今の木材価格」「お客様への影響」について解説した後に、本題の3つの項目
1.工事の遅れと値上げ
2.いつまで続くのか
3.いつ契約すればいいか
についてお伝えしました。
2019年の終わり頃から、コロナが始まり今も続いています。建築資材が入らないとかウッドショックとか、今まで経験したことがない事態がたくさん起きて、働き方や家での過ごし方や、ライフスタイル全般が変わってしまいました。
未来の事は誰にもわからないので、明確にどうするのが正解というのはないですし、人それぞれの価値観による所も大きいので一概には言えません。
起きている事実が変わらない事は確かなので、大きくグロスで考えて前向きに捉えて、できる事からやるしかないと思います。
またウッドショックについては、変化や動きがあれば続報もお伝えしたいと思います。
今回のブログ内容が全てでは無いですが、これからマイホームを考える人にとって、少しでも参考になれば幸いです。
ご覧いただきありがとうございました。
今後も随時更新予定です!
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