2021.10.12
【失敗すると近所迷惑!?】防音室づくりのチェックポイント3つを徹底解説!
皆さんの中にいろいろあるマイホームのこだわりの1つで、映画や音楽を楽しめる防音室を作りたいと考えてる人はいらっしゃいますか?
コロナ禍のため家で過ごす時間も増えたこともあり、もともと映画や音楽が趣味だったという方や楽器の練習をしたかったという方に、ニッチですが防音室の人気が高まっています。
ただ実際に作るとなると費用はもちろん、どの程度まで作り込めば良いか?音漏れは大丈夫か?と気になってしまうと思います。せっかく防音室を作っても思ったより防音できず、家族や近隣の方に迷惑を掛け使わなくなってしまったらもったいないですよね?
そこで今回のブログでは防音室で失敗しないための基本的なポイントをお伝えして、できるだけ音漏れの少ない防音室を作ってもらいたいと思います。
ちなみに今回ご紹介する以外でも「この防音対策は良かった」「これは微妙だった」みたいな生の声をいただけると有り難いので、良かったらYouTubeの方にコメントください。
大工時代を含めて15年以上、たくさんのお客様の家づくりをお手伝いさせていただいた経験を踏まえて、これから家を建てる人が失敗しないための情報をできるだけ分かりやすくお伝えしますので、ぜひ最後までご覧ください。
・防音室のチェックポイント
防音室の失敗を防ぐチェックポイントは次の3つです。
1.窓
2.壁・天井
3.ドアと換気扇
本格的な防音室では基本的なことですが、住宅会社や専門業者さんと打合せをする上でこの3つを押さえておくと話がしやすくなりますので、解説したいと思います。
1.窓
防音室の失敗を防ぐポイント1つ目は、窓です。
住宅の窓の種類はたくさんありますが、良く使われる横にスライドして開けるタイプの「引違い窓」は、遮音性能があまり高くありません。そのため防音室には可能なら「横滑り」や「縦滑り」という窓を選ぶと、外からの音も入りにくく音漏れも防ぎやすくなります。
窓の遮音性能はT等級で表され、T1~T4の4レベルでT4が最高ランクになります。一般的な住宅に使われている窓はT2ぐらいが多く、30dBの音を軽減できます。パチンコ屋さんの店内の音は90dBぐらいですが、それを博物館の60dBぐらいまで静かにしてくれます。
しかし遮音性能を上げようとすると、ガラスの厚みや枚数を変える必要があり結構割高になってしまいます。そのため家全体ではなく場所を選ぶか、映画館や音楽スタジオのように思い切って窓を無くすのもありだと思います。
ちなみに窓が少ない家のメリット・デメリットや、窓の種類で注意するポイントについては別のブログで詳しく解説しています。興味のある方は下のリンクからぜひご覧ください。
2.
壁・天井
防音室の失敗を防ぐポイント2つ目は、壁・天井です。
壁・天井の防音対策は家の外と中を考える必要があり、基本的には気密性能=防音性能になります。そのため家の外への防音は、家全体の隙間を極力無くす気密処理をして、気密性を確保することが大切です。
家の中への防音については、部屋や廊下の壁・天井は石膏ボードと壁紙が貼られているだけで、中は空洞のため防音性能はほとんどありません。
対策としては壁や天井に遮音材を貼る方法があり、ウレタンボード、ゴムシート、樹脂シートなどいくつか種類があります。どれを採用するかによって音の吸収や反射、性能が違い金額もそれぞれ変わるため注意が必要です。
また壁や天井が空洞のままだと、太鼓現象で音が響いて伝わりやすくなります。そのため壁の中や天井の裏に、グラスウールやロックウールなどの断熱材を充填する対策もあり、こちらも断熱材の種類や密度で防音性能が変わります。
このように防音室の壁・天井は、使う材料によって効果も金額も本当にピンきりです。予算を100万円や200万円などしっかり決め、専門知識を持った業者さんと使う目的に合わせて細かく打合せするようにしましょう。
3.ドアと換気扇
防音室の失敗を防ぐポイント3つ目は、ドアと換気扇です。
ドアとは防音室のドアを防音にすることで、音が家の中に漏れないようにするためです。一般的な防音ドアは30万円前後でおよそ30dB防音でき、さらに本格的なホームシアターやピアノ教室で使うようなハイグレードの防音ドアは80万円前後、およそ40dB防音できます。
10dB余計に防音するだけで2倍以上の金額がかかるため、どこに費用を掛けるか難しいところです。しかし壁や窓の防音を万全にしてもドアから音が逃げてしまうこともあるため、全体の防音バランスを考えることも重要です。
換気扇は防音室に限らず新築を建てるときに必須の設備で、部屋の空気がしっかり外と循環するように24時間換気の設置が法律で義務化になっています。
ただ空気の入れ替えの意味では良いのですが、外への音漏れ原因にもなるため防音対策をしないと、音がダイレクトに外へ響いてしまいます。具体的には防音性能の高い換気扇を設置したり、ダクトに専用のサイレンサーや防音チャンバーを取り付ける方法があります。
費用は性能によって15万円~40万円ほどの幅があり、50dB程度軽減できる高性能な製品もあるので、防音室の使用目的によって検討してください。
本格的な防音室を作るには予算をしっかり決め、ドアや換気扇をどのように計画するか専門業者さんとの詳細な打合せで確認するようにしましょう。
24時間換気設備の詳しい内容や種類は、別の動画で詳しく解説していますのでぜひそちらもご覧ください。
・まとめ
最後まとめに入りますが、防音室の失敗を防ぐチェックポイントは次の3つです。
1.窓
2.壁・天井
3.ドアと換気扇
それぞれの概要はここまでお伝えした通りですが、今回お伝えしたのは防音室作りでは基本的なことで、実際には専門業者さんから細かなアドバイスを受けながら詳細を決めていきます。
ただ依頼する側もある程度知識を持っておいた方が、より充実した打合せや納得できる防音室になると思い取り上げました。
今はコロナ禍のため家で過ごす時間も増えたため、映画や音楽が趣味の方や楽器の練習をしたい方は、今まで以上に防音室を作る必要性を感じていると思います。
ただ実際に作るとなると、費用はもちろんどの程度まで作り込めば良いか?音漏れは大丈夫か?などいろいろ気になると思います。またせっかく防音室を作っても思ったより防音できず、周りを気にして使わなくなってしまったら本当にショックではないでしょうか。
今回のブログがすべてではないですが、これからマイホームを考えている人にとって少しでも参考になれば幸いです。
ちなみにリビングインシアターや趣味の部屋を作る際の注意ポイントについては、別の動画で詳しく解説しています。興味のある方は下のリンクからぜひご覧ください。
ご覧いただきありがとうございました。
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