2021.03.02
【実は制限だらけ!?】自由設計住宅会社の選び方!〜3タイプの会社を徹底比較〜
新築でマイホームがほしいと考えた際、大きく分けると建売か注文住宅、2つの選択肢になります。
仮に皆さんがせっかく注文住宅を建てるなら自由に自分達のこだわりをかなえたい、理想の間取りや暮らしを形にしたいと思いますよね?
お洒落なキッチン、使いやすい収納、シンプルな外観、そこにプラスαで耐震性や断熱性も良くしたいという感じで思い描いている理想は人それぞれ色々あって、基本的にはその理想を実際の家として形にできるのが自由設計注文住宅の最大の魅力になると思います。
その理想をかなえられると思って契約したのにいざ本格的な打合せが始まったら、あれもダメ、これもダメと制限が多かったり、決まったパターンの中から選ばないといけなかったら全然自由に作れないし後悔する可能性が大きくなってしまいます。
建売や規格住宅を販売している会社を除けばどこの住宅会社も自由設計だと宣伝しているのに、実際にフタを開けてみたら設計の自由度に幅があるのも事実で、最初と話が違うとなっても契約後だとなかなか後戻りするのが難しかったりします。
そこで今回は住宅会社の種類ごとにどれぐらい設計の自由度が変わってくるのかそれぞれおおよその基準をお伝えする事で、ある程度内容を理解してもらい選択ミスを無くして後悔を少なくしてほしいと考えています。
大工時代を含めて15年以上、たくさんのお客様の家づくりをお手伝いさせて頂いた経験や、全国の住宅会社の家を視察してきた知識から、できるだけ分かりやすく解説しますのでぜひ最後までご覧ください。
住宅会社の種類と設計の自由度
結論から言うと住宅会社は大きく分けると3つのタイプがありそれぞれ家づくりへの取り組み方が違うので、比例するように設計の自由度も変わってきます。
1.ハウスメーカー
2.工務店
3.設計事務所
自由設計とは
まず住宅会社ごとの特徴を発表する前に、そもそも注文住宅とはなんなのかを簡単にお伝えしたいと思います。
注文住宅というのはお客様の希望に合わせてつくるオーダーメイドの住宅です。
間取りや外観デザインを自由に出来るのはもちろん、キッチンとかお風呂とかの住宅設備機器や壁紙の材質や照明の種類など、本当に1から10までこだわろうと思えばありとあらゆるモノを自分好みに選択する事ができます。
ただ実際にフタを開けてみるとどの会社も注文住宅で自由に設計できますよと宣伝していても意外と制限があり、「それはできません」「この商品は取り扱っていません」と現実にはなかなか100%自由に注文できない事も多いです。
中には希望どおりに建てると耐震性や耐久性が落ちてしまう事もあるし、技術的に難しいとか物理的には可能だけど後々に雨漏りリスクがあるなどでお金がかかるとか、色々な事情があって結果的に出来ない事もあります。
「そういう事情ならしょうがないよね」と納得できるケースであれば良いですが、ただ単に住宅会社の設計力や技術力が無いだけとか会社側のやり方や都合で制限が作られているという感じであれば、やはりそれは先に知っておきたい部分だと思うので住宅会社の種類ごとに説明しようと思います。
1.ハウスメーカー
自由設計の住宅会社選び1つ目は、ハウスメーカーです。
ハウスメーカーというのは全国にモデルハウスがあるような規模の大きい住宅会社で、ちょっと金額は高めですが年間何千棟とたくさんの家を建てているので多くのノウハウを持っています。
ハウスメーカーの中にも自由度の幅はありますが、今回ご紹介する3つの住宅会社の中では1番設計の制限が多いのも特徴で、たくさんのお客様の要望に出来るだけ合理的な方法で応えるために設計や工事をする上でのルールがキッチリ決まっています。
こだわりの強いお客様からすると打合せの時に色々なルールに縛られる事になって「なんだ、全然自由設計じゃないじゃん」と感じてしまう可能性があります。
実際にうちのお客様でも最初はハウスメーカーで考えていたけど話を聞くうちに設計の制限が多くて、自分達の理想がかなえられないという事でハピナイスに来てくれる方も結構多くいらっしゃいます。
理由としてはとにかくお客様の数が多いので、1軒ずつ本当のフルオーダー住宅の打合せをしてしまうと設計やコーディネートにものすごく時間がかかるし、材料とか作り方も本当の自由にしてしまうとイレギュラーが多すぎて現場監督の対応も複雑になり、結果として数をこなせなくなってしまうからです。
なので設計にある程度の縛りをつける事で出来るだけ製品化に近い形を実現して、合理的で品質の高い家づくりを目指しています。
間取りにそれほど強いこだわりがなくてスタンダードな間取りでいいよとか、デザインも特に凝った形ではなくて大丈夫という人なら十分希望をかなえられるぐらいの設計の自由さは持っています。
なのでハウスメーカーの家は基本性能も高いしオリジナル外壁材とか構造とか独自技術も持っているので、そこに魅力を感じているお客様にとっては決して悪くない住宅会社の種類になると思います。
2.工務店
自由設計の住宅会社選び2つ目は、工務店です。
工務店というのは特定の地域に根ざして家づくりをしている住宅会社で、年間5棟から20棟ぐらいが層としては多いですが中には年間50棟以上建てている工務店もあります。
工務店の場合も住宅会社ごとにこんな家を作りたいというこだわりがあり、それを実現するための最低限のルールが設定されている事が多いです。
ただ数をたくさん作るための合理的なルールというよりは家づくりのこだわりを崩さないためのルールになっていて、基本的にはお客様の夢をできる限りかなえようという柔軟な家づくりをしています。
すべてがそうとは言えませんが例えばフローリングに無垢の床材を使いたい場合、ハウスメーカーはどちらかと言うと建てた後のアフターメンテナンスを出来るだけ少なくしたいと考えてるので、住んでからクレームになりやすい手間のかかる無垢の床材は使いたがりません。
でも工務店の場合はもしお客様が自然素材をたくさん使いたいという希望なら積極的に提案するし、無垢の床材の手入れもむしろ愛着が湧くという姿勢で勧めてくれます。
他にも造作の収納や洗面台をオリジナルで製作したり、Instagramやピンタレストなどのアプリ内で見つけた「こんな雰囲気にしたい」という自由で個性的なアイデアを形にするのが逆に得意で、他社と差別化するための強みにしている工務店もあります。
ただ注意点として自由に設計ができる分、たくさんの経験とノウハウを持っている工務店に頼まないと、自由にはなるけど結果として出来がイマイチになったり、デザインが微妙になってしまう可能性もあるのでそこは相手をしっかりと見極めて選ぶ必要があります。
3.設計事務所
自由設計の住宅会社選び3つ目は、設計事務所です。
設計事務所は名前のとおり建物の設計を専門にする住宅会社のことで、自由設計度は今回ご紹介する3つの中で最も高いイメージです。
お客様の要望を最大限実現するための設計プランを作りそれを工事できる工務店を別で探すという分離発注の考えなので、先程の2つの住宅会社とは基本的に違うスタイルの家づくりになります。
ここでネックになるのが2つあり、まずは費用面で実際に工事をする工務店に支払う建築費とは別に、設計費用を報酬として支払わないといけなくて、だいたい建築費の10%から20%が相場になります。
例えば建築費が2,000万円の家だとしたら200万円~400万円ぐらいが別途設計費用になるので、工務店に直接頼んだ場合と比べて結構プラスにお金が必要になります。
もう1つのネックポイントが実際に家をつくるのが工務店という事です。
仮に設計事務所に依頼してメチャクチャ良い設計プランが出来上がったとしても、それを形にする工務店の技術力が悪かったら変なおさまりになってしまいます。
最悪は欠陥住宅や雨漏りが発生してしまうかもしれません。
あとは建物完成後に暮らし始めてからのアフターサービスや保証も、設計事務所が責任をもって窓口になってくれるのか?言い方は悪いですが下請けの工務店が担当になるのか?ここが意外とハッキリしていない事が多いです。
なので設計事務所に依頼する場合は設計の自由度は確かに高いかもしれませんが、費用面や施工面、アフターサービスなども踏まえてしっかり検討してほしいと思います。
まとめ
最後まとめに入りますが、冒頭でもお伝えしたように住宅会社は大きく分けると3つのタイプがあり、それぞれ家づくりへの取り組み方が違うので比例するように設計の自由度も変わってきます。
1.ハウスメーカー
2.工務店
3.設計事務所
それぞれの概要はここまでお話した通りですが、一言で自由設計と言ってもどこまでの自由を求めるかは、お客様によって大きく変わってきます。
本当に1から10まで全部自分でこだわって決めたい方もいれば、あるものをそのまま買いたい方もいるし、その中間である程度絞られている中から自分で選びたい方もいます。
なのでそれぞれお客様の考え方や価値観によって適切な住宅会社も変わるので、どこに頼むのが正解か不正解というのは一概にお伝えする事はできません。
ただ以前のブログでもお話したように、自由設計なので後からプランをいくらでも変えられますと契約を誘われたり、値引きやキャンペーンの締め切りを設定されたりして、プランにまだ納得してないのに見切り発車的に契約をしてしまうと、後から結局自由じゃないと発覚して後悔につながる可能性が出てきます。
なので家づくりを依頼する住宅会社を決める際はそれぞれの会社の特徴を聞いて、自分たちに合っているかどうか?理想をかなえてもらえるかどうか?しっかり比較検討して吟味して頂いて、失敗しないように選択してほしいと思います。
今回のブログがこれからマイホームを考えている人にとって、少しでも参考になれば幸いです。
ちなみに住宅営業マンの悪い契約トークの話やハウスメーカーと工務店の違いについては、別のブログで注意ポイントなどを詳しく解説しています。
興味のある方は下のリンクからぜひチェックしてみてください。
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