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2020.10.01

【猛暑解決】暑さに強い窓?3つのチェックでかんたんに見抜ける!

家づくりの中で、よくお客様から壁の断熱材を良いモノにしたいと言われます。
もちろん、壁の断熱材を良くするのも重要ですが、実際には夏の暑さが家の中に入ってくるのは、73%が窓からというのはご存じですか? 

窓は同じように見えても、使う素材によって暑さへの強さがまったく変わります。

違いをわかって窓を選ばないと、せっかく新しいマイホームを建てたのにものすごく暑くなり、住んでからこんなはずではなかったと後悔してしまいます。 

今回は夏の暑さに強い窓かどうか、かんたんに見抜けるポイントを3つに絞ってお伝えして、自分たちのマイホームには「この窓がいいね」と、方向性を決められるようにしたいと思います。 

これから家づくりを考えている人にとって、窓の特性が理解できたり選ぶ際の注意点がわかったりして、参考になりますのでぜひ最後まで読んでください。

 

夏の暑さに強い窓の3つのポイント

結論から言うと、夏の暑さに強い窓を見抜くポイントは、次の3つになります。

 

①ガラスの種類

②サッシ枠の材質

③ガラスの間に入っている成分

 

順に一つずつ、できる限りわかりやすく説明していきます。

 

ポイント①「ガラスの種類」

まず暑さに強い窓を見抜くポイント1つ目の、ガラスの種類についてです。 

ガラスの種類は次の3つの要素に分類することができます。 

①ガラスの枚数

②LOW-Eガラスかどうか

③遮熱ガラスか断熱ガラスか

 

①ガラスの枚数

①のガラスの枚数は、1枚のシングルガラス、2枚のペアガラス、3枚のトリプルガラスがあり、枚数が多いほど暑さに強くなります。

新築の家では、関東から西日本の温暖な地域では暑さに弱いシングルガラスより2枚のペアガラスが主流で、寒冷地にいくと3枚のトリプルガラスも使われています。 

寒冷地以外でトリプルガラスにしてもいいのですが、高額でコスパが悪いうえに重くて開け閉めがたいへんなため、関東から西であれば個人的にはペアガラスがおすすめです。 

 

②LOW-Eガラスかどうか

次にLOW-Eガラスかどうかについてですが、これはガラスに薄い金属膜を貼り付けて暑さを防ぐ加工のことで、LOW-Eではないガラスに比べ、太陽光の熱をおよそ50%カットしてくれます。 

暑さに強い窓にするには、このLOW-Eガラスであることが絶対条件なので、必ず確かめるようにしてください。

 

③遮熱ガラスか断熱ガラスか

そして遮熱ガラスか断熱ガラスかですが、言葉は似ていてもこの2つは暑さに対する強さに大きな差があり、結論を言うと遮熱の方がかなり暑さを防いでくれます。

遮熱と断熱の2つのガラスはLOW-Eの金属膜の加工が、ガラスとガラスの間の外側か内側のどちら寄りにあるかで変わります。

外側寄りのガラスに加工してあるのが遮熱、内側寄りのガラスに加工してあるのが断熱です。

 今回は強さが変わる理由や加工場所の細かな話しは省きますが、とにかく遮熱ガラスと断熱があり、遮熱ガラスの方が暑さに強いということを覚えておいてください。

 

ポイント②「サッシ枠の材質」

次に暑さに強い窓を見抜くポイント2つ目の、サッシ枠の材質についてお伝えします。

サッシ枠とはガラスの周りを四角く囲んでいる枠のことで、次の3つの材質があり暑さに対する強さが変わります。

 

①アルミ

②樹脂

③アルミ樹脂複合

 

①アルミ

アルミは硬く丈夫で軽く、開け閉めしやすく昔から日本で主流の材質ですが、熱を伝えやすいため夏の外気の暑さが、そのアルミを伝わって家の中に入ってきてしまいます。

夏だけでなく、冬の寒さも伝わってくるため部屋の中が寒くなったり、表面がとても冷たくなって結露が発生したりします。

 

アルミは3つの材質の中で一番普及していて金額は安いのですが、夏は暑くて冬は寒いため正直新しい家に付けたら一番後悔する材質です。 

 

②樹脂

樹脂はサッシ枠の材質としてはあまり聞かないかもしれませんが、フライパンの取手などにも使われる熱を伝えにくい身近な材質で、夏の暑さにもとても強くなります。

日本ではまだそれほどはメジャーではありませんが、断熱先進国のドイツやスウェーデンでは一般的に使われていて、日本でも寒冷地を中心に少しずつ広まってきています。 

暑さを遮る強さはかなりあるのですが、20年、30年と長いスパンで考えた際には、日差しの強いところでは紫外線などで変色する恐れがあります。

また、台風などの強い風や地震などの衝撃を受けるとたわんでしまう欠点もあるので、日本の環境で使うには少し欠点があるのも事実です。

 

③アルミ樹脂複合

アルミ樹脂複合は、外側に丈夫で日差しによる変色に強いアルミを使い、室内側には暑さを伝えにくい樹脂を組み合わせたもので、アルミと樹脂のいいとこ取りをしたサッシ枠です。 

外の熱を家の中に伝えやすいアルミの弱点を解決するために、熱を伝えない樹脂を室内側に取り付けているので、暑さはもちろん寒さや結露にも強いサッシ枠になっています。 

アルミだけのサッシ枠より少し高価ですが家の中の暑さはかなり違い、冷暖房の効率も良くなり電気代も抑えられます。

 

サッシ枠はアルミ、樹脂、アルミ樹脂複合があり建築エリアの環境によりますが、アルミと樹脂の欠点を解消したコスパのいいアルミ樹脂複合が、今現状だと個人的にはおすすめです。

ポイント③ガラスの間に入っている成分

暑さに強い窓を見抜くポイント3つ目は、ガラスの間に入っている成分です。

ガラスの枚数のところでお伝えした、ペアガラスやトリプルガラスにはガラスとガラスの間に隙間があり、そこに何らかの成分を入れて暑さをさらに伝えないようにしています。 

昔は乾燥空気のドライエアーが主流でしたが、現在は他にもいくつかの成分があり、熱を遮る力が強い順にクリプトンガス、アルゴンガス、ドライエアーの3つになっています。 

クリプトンガスはもともと空気中に含まれる成分で、断熱性がもっとも優れますが窓に使われるようになって日が浅いため、かなり高価で種類も少ない状態です。 

 

現実的な予算ならアルゴンガスがおすすめ

アルゴンガスも空気中にある成分で、こちらは10年以上前から窓に使われている成分です。

ドライエアーの窓に比べ金額は少し高めですが、夏の暑さを1.5倍も家の中に入れないようになり、冷暖房の電気代が安くなるためにかなり普及してきています。 

現実的な予算で暑さに強い窓にしたいなら、個人的にはこのアルゴンガスがおすすめです。

 

家は全体のコストバランスが大切

これまでに紹介したトリプルガラスや、クリプトンガスは、夏の暑さには確かに強いのですがまだまだ高価で、1個ならともかく家全体の数になると、かなりの金額になってしまいます。

 

家は全体のコストバランスが大切で、いくらいい窓を付けても他の部分に費用が回らず、地震に弱かったり雨漏りしたりする家になったら大問題です。

さらに、断熱性や気密性が悪い家になってしまったら意味がないし、結果として後悔することになります。

 

窓を調べるのと一緒に、屋根や基礎など他の大切な部分についても私の他のブログでぜひ確かめてもらい、バランス良く家に費用をかけるようにしましょう。

 

窓は光熱費や結露にも影響する

余談ですが「アパートに住んでいて毎朝結露がすごい」「カビてるから嫌なのでマイホームを建てる際には必ず改善したい」という話もよく聞きます。

実際に新居に暮らし始めた当社のハウスオーナー様からお話を聞くと、「結露が一切なくなった、本当に良かった」と喜んでいただいています。 

要するに窓は夏の暑さや冬の寒さ以外にも、冷暖房効率による光熱費や結露などにも大きく影響してくるので、意外と家を構成する部材の中でも大切な要素になります。

 

まとめ

最後にまとめですが、窓の選び方によって夏の暑さへの強さは全然違ってきます。

せっかくの新築で後悔しないために、次の3つを必ずチェックするようにしてください。 

①ガラスの種類

②サッシ枠の材質

③ガラスの間に入っている成分 

私の会社の建物では、アルミ樹脂複合枠にLOW-Eフィルムが貼られたアルゴンガス入りの窓を使っていて、自信を持っておすすめできる、夏の暑さや冬の寒さへの強さを持っています。 

窓の種類を知り、建てるエリアにはどんな窓が適しているか?自分たちのライススタイルや理想の暮らしに何が必要か?を、予算のバランスを考えながら最適な窓を選んでください。 

今回お伝えした3つのチェックポイントを、後悔しない家造りに役立てていただけたら幸いです。

 

 

ご覧いただきありがとうございました。

今後も随時更新予定です!

ぜひ、チャンネル登録をお願いいたします。

 

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