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2020.09.10

【後悔確定?】プロがお勧めしない残念な設備3選

私は大工時代を含めると15年以上家造りの仕事をしていますが、使ってみたら不便だった、使わなくなったという家の設備の話を、残念ながらOBのお客様から聞くことがあります。

便利だと思って付けてもランニングコストがたくさんかかったり、期待するほど活躍してくれなかったりしたらお金の無駄で、故障が多ければさらに余計なお金も手間もかかります。

もちろん、どの設備にも良い面はあるのですが、反対に欠点や相性もあるため、そこをしっかり確認して設備を採用しないと失敗してしまいます。

そこで今回は、これはお勧めできないなと私が感じた、3つの家の設備をご紹介します。

 

あくまで個人的な主観の話ですが、このブログを読んでもらえれば、その設備が自分の価値観や暮らしに合うか合わないかを、判断できるようになります。

家に付けてしまってから欠点に気付いて後悔するのを防ぐために、ぜひ最後まで読んでください。

 

お勧めしない3つの設備

結論から言うと、私がお勧めしない家の設備は次の3つになります。

①浴室乾燥機

②食洗機

③床下収納庫

どの設備にも良い点はあるのですが、逆に残念な欠点もあるので、それをわかりやすく解説します。

 

①浴室乾燥機

まず1つ目のお勧めしない残念な設備は、浴室乾燥機です。
これは、お風呂の天井にある換気扇に温風を出す機能を付けたもので、もともとはお風呂に残った湿気を乾かし、カビなどを防ぐためのものです。

そこに洗濯物を干せば乾かすこともできるのですが、実際に使ってみるとわかる、3つの問題点があります。

①厚手のものは乾かしきれない

②電気代が高い

③4人家族の量を干すには狭い

これを順番に説明したいと思います。

 

厚手のものは乾かしきれない

まず1つ目の問題は、厚手のものは乾かしきれないことです。

洗濯物を乾燥するには、お風呂の中に洗濯物を干し数時間かけて乾燥機を動かすのですが、終わった後の洗濯物を見ると、厚めの上着やスボンなどが完全には乾いていません。

浴室乾燥機の仕組みは、お風呂の中を温めて干してある洗濯物を乾かす方法で、ドラム式洗濯機のように、回転させながら洗濯物にまんべんなく温風を当てられないことが原因です。

薄いシャツや下着などは乾くので夏場はいいのですが、厚手の衣類が増える冬に、メインの乾燥機として使うのはかなり厳しい能力です。

 

電気代が高い

そして2つ目の問題は、電気代が高いことです。
現在使われている浴室乾燥機の主流は、かんたんに言うとドライヤーと同じ仕組みのヒーター式と呼ばれるもので、すぐに温まるのですが電気代がかかります。

ドライヤーを使っていたらブレーカーが落ちてしまった、という経験をした人もいると思いますが、それは電気をたくさん使っているからです。
そのドライヤー2〜3台とほぼ同じものが浴室乾燥機の中には入っているので、さらに電気代がかかってしまうのです。

 

4人家族の量を干すには狭い

最後に3つ目の問題は、4人家族の量を干すには狭いということです。
洗濯物の量にもよりますがお風呂は限られたスペースのため、薄い衣類が中心の夏で4人分、厚手のものが増える冬は3人分くらいの洗濯物が精一杯です。
間隔を詰めればたくさん干すことはできますが、すると隙間が狭くなって洗濯物に温風が行き渡らないため、十分に乾燥できません。
少人数の家族用や、シャツ1枚をすぐに乾かしたいという緊急用ならいいのですが、4人以上の家族の洗濯物を常にしっかり乾かすのは難しいでしょう。

以上3つのことから、浴室乾燥機は毎日使う乾燥機としてはお勧めしない、残念な設備になります。

 

補助的な使い方なら活躍してくれる

とはいえ当社では標準仕様でお風呂に浴室乾燥機を付けています。
今回お伝えしたいのは、浴室乾燥機をメインにしてそれだけでまかなおうとすると、厳しいということです。
他に室内干しのスペースを設けて、あくまで浴室乾燥機は補助的な使い方にするなら、大いに役立つと思います。

 

②食洗機

続いてお勧めしない残念な設備の2つ目は、食洗機です。
結論から言うと、この食洗機は確かに便利なのですが、誰にでも無条件でお勧めできる設備ではありません。

食洗機は使った食器を入れてボタンを押すと、高温のお湯できれいに洗ってくれるもので、キッチン上に置く据え置き型と、キッチン本体に引き出しのように付けるビルトイン型があります。

 

食洗機の欠点

話しだけ聞くととても便利そうですが、この食洗機はこびりついてしまった油汚れや、乾いたご飯粒などはどうしても落としきれず、10回に1回くらいは洗い残しが出てしまいます。

そのため、少し時間がかかってもいいから手でしっかり洗いたいという方や、もし洗い残しがあったらとても不衛生に感じるという、きれい好きの方にはお勧めできない設備です。
しかし、忙しくて少しでも家事の時間を短縮したい方や、仕事が終わって家に帰ると疲れて食器を洗うのが億劫だという方には、とてもお勧めの設備になります。

特に代わりに洗ってくれるなら、多少の洗い残しがあってもいいという方なら、上記の欠点はほとんど気にならない範囲でしょう。

 

食洗機が合う人、合わない人

まとめると食洗機は洗い残しがたまに出てしまうため、几帳面なきれい好きの方からすると残念な設備になるので、あまりお勧めできません。
この洗い残しが許せるかは、食洗機を選ぶ上で大きなポイントになるため、しっかりとその特性を理解した上で選ぶようにして下さい。
逆に、もともと簡単な油汚れなどは自分で落としてから使っていたり、自分でしっかり洗って乾燥機能だけを使ったりするという方には、すごく重宝する設備になります。

ちなみに食洗機も当社では標準仕様でついていますので、自分のスタイルに合わせて考えると良いでしょう。

 

③床下収納庫

3つ目のお勧めしない残念な設備は、床下収納庫です。
これはキッチンやダイニングのフローリングをくり抜き、フタを付けてその下を収納にしているものです。

結論から言うと、これは収納を増やせるメリットはあるのですが、長い目で見ると使いにくく壊れやすい、残念な設備になっています。

 

重い物が出しにくく腰に負担がかかる

床下収納庫をお勧めしない理由は2つあり、1つ目は自分が立っている床よりも下にある収納のため、重いものを出し入れしにくく腰に負担がかかるからです。

女性や年配の人はとてもたいへんですし、男性でも家を建てた若い時はいいですが、いずれ年を取ったら使いにくい収納になってしまいます。

 

フタが壊れやすい

ただ中には「軽いものを入れればいい」「年を取るまで使えればいい」と思う方もいるかもしれません。
そこでお伝えしたいのが、お勧めできない理由の2つ目である、フタが壊れやすいという点です。
床下収納庫のフタはフローリングを貼った厚めの板で、下に支えは無く外枠にひっかけてあるだけなので、構造上仕方ないですが人が通るたびに、たわみやすくなっています。
長く使ううちにフタが歪んで床と段差ができて、つまずいたり怪我をしたりする危険があり、フタが完全に壊れれば修理に費用もかかります。
このように床下収納庫は出し入れがしにくく、しかもフタが壊れやすいため基本はお勧めしない残念な設備です。
どうせなら他のもう少し楽に出し入れできる収納に、費用をかけることをお勧めします。

 

設備は使う人によって価値が変わる

ここまでご紹介した設備は、私個人の主観でお勧めできないというだけで、付ける人の考え方や使い方によっては、とてもメリットのある設備になります。

たとえば、以前お伝えした床暖房は導入コスト、ランニングコスト、メンテナンスコストの面で考えると、確かにコストパフォーマンスが悪い設備です。
しかし、気密性のあまり良くない家に住んでいる方や、ひどい冷え性で少しでも良くなるなら費用がかかってもいいという方にとっては、とてもメリットのある設備になります。

つまり設備とは使う人によって、その価値が大きく変わるものなのです。
ところが、カタログや広告では良いことばかりが書かれていて、なかなかデメリットを知る機会がありません。
そこで、自分たちの生活スタイルや価値観に本当に合うのか考えてもらうために、私は出来るだけメリットとデメリットの両方を、お伝えするようにしています。

 

まとめ

今回ご紹介した浴室乾燥機、食洗機、床下収納庫は、それぞれにメリットがある反面で明確なデメリットもあるため、手放しで絶対に必要だとはお勧めできない設備になります。
浴室乾燥機は厚い衣類や4人分以上の洗濯物をしっかり乾かせないため、毎日使うメインの乾燥機としては役不足です。
食洗機はどうしても洗い残しが出るため、きれい好きの方には物足りず、付けてもいずれ使わなくなるかもしれません。
床下収納庫は出し入れがたいへんでフタが壊れやすいため、他の収納に費用を使う方がお勧めです。
どんな設備にも必ずデメリットがあり、しかもランニングコストやメンテナンスが必要になり、当然使っていけば壊れることもあります。

もし付けるならそれを理解して、自分たちのライフスタイルに合うか、メリット・デメリットを天秤にかけ本当に必要かどうか、しっかり吟味して納得してから付けるようにしましょう。

 

 

ご覧いただきありがとうございました。

今後も随時更新予定です!

ぜひ、チャンネル登録をお願いいたします。

 

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