2020.08.20
【完全保存版】アンケートで判明!なぜ、ベランダを付ける必要がないのか
このブログは、Instagramで投稿した際に非常に反響があったテーマを、さらに深掘りした内容になっています。
「ベランダを付けなくて正解だった」あるいは「ベランダを付けて後悔している」といった、かなりネガティブなコメントもたくさんあったので、そのことも考慮しながら解説をしていきます。
ベランダは付けなくてもいい
イベントに来場されるお客様に「ベランダ付けたいですか?」と聞いても、大半の方が「え?付けないんですか?」と、付けない選択肢なんてあるんだという反応です。
付けるか付けないかを気にしておらず、当たり前にベランダは付けるものだと考えている人が、多いように感じました。
今このブログを読んでいるあなたも、ひょっとしたら「え?付けないんですか?」と、少し共感できる部分もあるのではないでしょうか。だとしたら危険です。
住宅会社の担当の方も同じような感覚だったら、何も疑わずにベランダを付けてしまいますよね。
断言しますが後から後悔する可能性大です。
今回のブログを読むことで、自分たちのライフスタイルや考え方に照らし合わせて、ベランダが必要かどうか明確に判断ができるようになります。
意外とベランダで後悔している人は多いのが現状なので、家づくりを考えていて正しい知識を付けたいという方は、ぜひ最後までブログを読んでください。
ベランダを付けて後悔する理由
結論から言うと、ベランダを付けて後悔している理由は、明確にベランダを付ける必要性と使用目的が決まっていないからです。
ベランダを付けるメリット・デメリットを正しく理解して、ベランダをこうやって活用するんだという明確な目的があれば、後悔するはずはありません。
逆に、ただなんとなく付けてしまうと、必ずといっていいほど後悔します。
ちなみに私の会社のお客様だと、ベランダを付ける方は1割くらいしかいませんし、明確に目的と必要性がはっきりしている人にしか、私はお勧めしていません。
その理由をわかりやすくするために、今回は3つのポイントに絞ってそれぞれを深掘りします。
ベランダの2つの定義
まず本題に入る前に、ベランダの2つの定義を解説したいと思います。
1つ目の定義は呼び方についてですが、ベランダの他にバルコニー、ルーフバルコニーといろいろな呼び方があり、厳密に言うとそれぞれ構造が違います。
ベランダには屋根があり、バルコニーには屋根がなく、ルーフバルコニーは屋上に近いイメージになります。
今回は混乱しないようにこのベランダ、バルコニー、ルーフバルコニーを総称して「ベランダ」としたいと思います。
2つ目の定義は住宅用のベランダを作る際の防水方法として
①ウレタン防水
②シート防水
③FRP防水
と言う3つの選択肢がありますが、今回はFRP防水を前提とした話になります。
ベランダの大きさや家の構造によって若干変わりますが、一般的には防水性能、工事費用、耐用年数の3つの観点から、FRP防水が圧倒的なシェアを誇っています。
もし、ベランダを作る際にFRP防水以外の方法を、住宅会社の人に勧められたら、その理由をしっかり確認するようにしてください。
2つの金額
ベランダ設置の判断基準の1つ目は金額です。
さらに、この金額については初期費用とメンテナンス費用の、2つに分けられます。
初期費用は単純にベランダを作るときの費用で、広ければそれだけ構造材や外壁の量、先ほどのFRP防水も増えるため金額がかかります。
4畳くらいのベランダでは、作り方にもよりますがおよそ60万円以上はかかると思います。
次にメンテナンス費用です。
ベランダは外なので常に日にさらされていて、真夏の表面温度は50度を超え、真冬は外気温と同じ0度まで下がります。
ベランダの使い方や日照条件などにもよりますが、FRP防水は樹脂製のため紫外線で劣化してしまい、5年から10年で塗り替えが必要になります。
雨漏り原因第1位はベランダ
あまり知られていませんが、住宅の雨漏り原因第1位はベランダですから、10年を過ぎてもメンテナンスをせず放置するのは絶対にやめましょう。
雨漏りだと気づくころには壁や天井がびしょ濡れになってしまい、中の断熱材や構造材にも被害が及んでいるケースがあります。
こうなると、修理の時間も費用も非常にかかることになります。
多くの住宅会社が10年保証を付けているので、もし5年目に雨漏りが起きても無償で直せます。
しかし、11年目以降は塗り替えが必要になるため、あらかじめ予算を準備しておくことが大切です。
ちなみに1回のベランダの塗り替え費用相場は、大きさにもよりますが大体10万円から20万円くらいが必要になります。
お手入れや掃除
次にベランダ設置の判断基準の2つ目は、お手入れや掃除です。
ベランダには枯れ葉や砂、ほこりが飛んできますし、それが雨で固まって汚れていくため、日常のお手入れや掃除も必要です。
あらかじめベランダに水栓を付ければいいのですが、ないとバケツに水を汲んで室内から運ぶため、かなりめんどうです。
放置していると排水口が詰まって雨漏りの原因になり、最悪の場合はベランダの床と壁を壊して、排水管工事のやり直しが必要になってしまいます。
布団を干すと汚れる
また、ベランダでは外壁部分に布団を干すと思いますが、その外壁が汚れていると布団も一緒に汚れてしまいます。
しかし、外壁は身を乗り出さないと掃除ができないため、気をつけていたとしてもかなり危険です。
ここまで読んだだけでも、だいぶ手入れや掃除が大変だなと、感じてもらえたのではないでしょうか。
必要性と使用目的
最後にベランダ設置の判断基準の3つ目は、必要性と使用目的です。
一般的にベランダを作る理由は、洗濯物や布団を干すためというのが、圧倒的に多いと思います。
逆にこれがベランダ以外で補えれば、必要はなくなるということになります。
2階建てで1階にお風呂場や洗濯機があると、濡れて重たい洗濯物を持って2階まで上がらないといけません。
また、子供部屋や寝室から直接ベランダに出られて、布団が干せればいいのですが、廊下や他の部屋を通り抜けるとなると大変です。
しかも、外干しは花粉やPM2.5、黄砂も気になりますし、単純に虫がつくことや衣類の日焼けも気になります。
あるいは急に天気が変わって雨が降り、干してある物がびしょ濡れになってしまう、最悪な事態もあるでしょう。
ベランダの代わりになるもの
こういった欠点を解消するため、ベランダの代わりに別の部屋干しスペースを、作る方法もあります。
たとえば、ランドリールームやサンルームを作ったり、脱衣室を少し広めに作ったり、2階の廊下や吹き抜けやホール部分に、物干し金物を付けたりするのもいいでしょう。
暖かい空気は下から上に上がっていくため、この2階の廊下や吹き抜け、ホール部分というのは洗濯物が乾きやすく、来客者から見えにくいためとてもお勧めです。
最近では、使わないときは天井にしまえる物干し金物や、壁にワイヤーを貼って洗濯物をかけ、必要ないとき収納できる製品もあります。
ちなみに私の家では、そういったスペースを確保することが難しかったため、ガス乾燥機の乾太くんを入れました。
導入費用やガス代、電気代などのランニングコストはかかりますが、除菌もできてふっくらとした仕上がりになるので、こちらもお勧めです。
布団干しバーも増えている
布団を干す場所で最近多いのが、専用の布団干しバーを各部屋の窓の外に設置してあげる方法です。
布団を各部屋から直接窓に干せるため、子供がある程度大きくなれば自分でやることもできます。
掃除も外のバーをさっと拭くだけで非常に済み、しかも1カ所10万円くらいの金額なので、ベランダを付けるよりも安く抑えることができます。
ベランダを作ってもいい方
広いベランダに椅子やテーブルを置いて、コーヒーを飲んだりランチをしたり、食事を楽しんだりしたいという方は、デメリットを覚悟の上でベランダを作ってもいいと思います。
友達を呼んで花火や景色を見たり、ビニールプールで子供と遊んだり、家で家族や友人たちと楽しめるというのは、今のコロナの時代にはもってこいかもしれません。
ただこのパートでお伝えしたいのは、ベランダを作る理由が単純に洗濯物や布団を干すためであれば、ベランダを付けずに違う選択肢もあるということです。
まとめ
ベランダは金額、お手入れと掃除、必要性と使用目的の3つをバランスよく考えて、自分たちの理想の暮らしをイメージした上で、必要かどうかを検討してください。
ベランダを作るのは簡単ですが、後から手間や費用がかかり、後悔している方がとても多いのです。
あまり使わないのであれば本当にもったいないし、お金の無駄になります。
今までベランダを付けるかどうか、考えたことがなかった方にはぜひ参考にしてもらい、少しでも後悔のないマイホームにしてもらいたいと思います。
ご覧いただきありがとうございました。
今後も随時更新予定です!
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