2022.04.26
【注文住宅】キッチン選びで失敗しない予算調整のポイント5選!値段のカラクリを工務店社長が暴露!
「そのキッチン、お金の無駄遣いかもしれません。」
皆さんキッチンを決める際に、見た目のデザインや機能性はもちろん、単純に住宅会社に提案されたから、標準仕様になっていたから、みたいな感じで選ぶ基準はたくさんあると思います。
ただ実際に見た目や機能性とかで何となく決めてしまって、知らない内に割高のキッチンを購入していたり、メーカーごとの価格設定に惑わされて、安いと思っていたキッチンが実は高かった、みたいに余計な費用がかかるのは絶対に避けたいですよね?
そこで今回のブログでは、マイホームを検討している人やキッチンを買い換える人に向けて、「キッチン価格の注意ポイント5選」を詳しくお伝えしたいと思います。
1.グレード
2.ワークトップ
3.形や大きさ
4.値引率
5.仕入れ価格
大工時代を含めて15年以上、たくさんのお客様の家づくりに携わった経験を踏まえて、有益な情報をできるだけわかりやすくお伝えしますので、ぜひこのタイミングでチャンネル登録をしていただき、最後までご覧ください。
それでは1つずつ説明していきます。
1.グレード
キッチン価格の注意ポイント1つ目はグレードで、大きくはキッチン本体、扉、設備の3つに分ける事ができます。
まずキッチン本体については、どのメーカーでも松竹梅みたいにいくつかグレード分けされています。例えばトクラスだと「Bb」「Berry」「Dolce X」、TOTOだと「ミッテ」「クラッソ」の2つで、それぞれ定価設定が違ったり、付けられる設備、扉、天板などの種類が変わってきます。
金額だけでいうと、トクラスの場合は定価で83万円~、106万円~、220万円~になっていて、TOTOだと77万円~、95万円~で、メーカーによって定価設定は大きく変わりますが、どこもグレード別に高くなっている事がわかります。
あとは扉の種類でも意外と金額が変わってきて、扉の色や仕上げ方をこだわると、5万円10万円という単位で前後します。場合によってはキッチン本体のグレードを上げないと採用できない扉もあるので、どこまで重要視するかも大切なポイントになります。
設備についても当たり前ですが、IHやガスコンロの種類、食洗機やレンジフードのグレードによって金額も機能性も大きく変わります。
例えばクリナップのキッチンで、1番ハイグレードな製品と基本性能に絞ったシンプルな製品を比べると、IHで20万円前後、ガスコンロで25万円前後、食洗機で15万円前後、レンジフードで10万円前後差額があるので、設備だけの選択で70万円ぐらいは変わってくる事がわかります。
設備関係は、海外製を含め上を見るとキリが無いので、ご予算とのバランスを考えて、本当に必要なモノだけを取り入れるようにしましょう。
2.ワークトップ
キッチン価格の注意ポイント2つ目はワークトップで、これはキッチンの天板部分の事になります。
こちらもメーカーによって選べる製品は変わりますが、代表的な素材だと、人造大理石、ステンレス、セラミック、高圧メラミン、クォーツストーン、テノールがあって、それぞれ性能や特徴はもちろん、金額も大きく変わってきます。
例えばクリナップのキッチンだと、ステンレスのヘアライン仕上げと人造大理石がほぼ同じぐらいの金額ですが、耐久性が高くて熱にも強いセラミックの場合は、オプションで+30万円前後の金額設定になっています。
実際に料理する時には、食材や食器、調理器具などいろいろなモノを毎日置いたり、面積的にも大部分を占めるので、耐久性や耐熱性はもちろん、見た目の雰囲気や質感、日々のお手入れのしやすさも重要です。
そのため選択に迷う場所の1つだと思いますが、そこまでこだわらない方は、選べる選択肢と金額を見た上で、検討する事をおすすめします。
3.形や大きさ
キッチン価格の注意ポイント3つ目は、キッチンの形や大きさになります。
まず大きさについては、横幅と奥行の2つがあり、一般的に採用されているキッチンサイズは横幅2550mm×奥行650mmが多いです。ただ横幅を2400mmの製品にすると安くなるし、逆に2750mmとか大きくすると、比例して金額は高くなります。
例えばLIXILのリシェルという製品でみると、横幅2700mmと2400mmのキッチンで比べて、扉や設備など条件が全部同じ場合でも、大きさの違いによって20万円ぐらいの差があります。
次にキッチンの形も重要で、代表的なモノとしてはI型やL型、前と後ろにわかれているⅡ型がありますが、例えばTOTOのクラッソというキッチンで見ると、扉や設備がだいたい同じグレードの物で比較して、形の違いだけで30万円前後は変わってきます。
ただグラフテクトというメーカーの場合は、金額設定が他メーカーと違っていて、85万円のワンプライスで、I型、L型、Ⅱ型の他に、キッチンとダイニングテーブルが横並びで1つになったポポラート型まで選べるようになっています。
なので大きさや形についてもそれぞれメリット・デメリットがありますし、間取りの具合やキッチンの配置、動線計画によっても最適なキッチンは違います。
なので金額も加味しながら、実際にはメーカーごとにショールームで実物を見て、使い勝手や必要な作業スペースの大きさなどを、検討するようにしましょう。
4.値引率
キッチン価格の注意ポイント4つ目は値引率で、これは各メーカーや各グレードで定価設定や値引率が違うという意味で、カタログやショールームで見るだけだとわからない部分になります。
例えば一般的なキッチンメーカーのローコストモデルでも、大体定価70万円ぐらいからが多いと思います。
ところが、タカラスタンダードの場合は、エーデル31万円~、トレーシア46万円~、ハイコストモデルのレミューでも69万円~で、定価設定がもともと低い分、値引率も他のメーカーに比べて低く設定されています。
なのでパっと見では同じローコストモデルでも、30万円か70万円かだと定価が低い方が安い製品に見られてしまうし、定価100万円が60万円に値引きされるのと、定価70万円が60万円に値引きされるのだと、着地が同じ60万円でも、値引率が低い方がお得感が少ないように感じてしまいます。
ただ実際には、数字のマジック的要素が大きくて、どのメーカーのどの製品でも、基本的に同じぐらいの仕様であれば結果的にお客様出しの金額は同じぐらいになってくるので、定価と値引率の設定に惑わされないようにしましょう。
5.仕入れ価格
キッチン価格の注意ポイント5つ目は、仕入れ価格になります。
これは先程の値引率も関係してきますが、キッチンメーカーと住宅会社の協力関係の厚さによって、同じキッチンを選んでもお客様出しの金額は変わってきます。
例えば考え方として、好きなメーカー、好きなキッチンを採用してほしいという想いの住宅会社の場合は、このメーカーしかダメとか、キッチン、お風呂とか水回りを全部同じメーカーにしないといけないって縛りは無いと思います。
ただ逆に言うと、ここのメーカーは他社と比べて破格で仕入れできます、みたいな強みも薄かったりします。
その反対の考え方として、例えばTOTO、トクラス、クリナップしか採用できないけど、その代わりこの3つのメーカーであれば安く提供できるとか、もっと尖っている所だとLIXILだけに特化して、その代わり最上級モデルのリシェルが最初から、標準装備という住宅会社もあります。
なのでキッチンの良さだけで住宅会社を決める事は少ないと思いますが、優先順位がメチャクチャ高いとか、このキッチンを絶対に入れたいとかがある場合には、そういった住宅会社とキッチンメーカーの協力関係にも目を向けていただいて、総合的に判断するようにしましょう。
●まとめ
それぞれの概要はここまでお話した通りで、キッチンに限らずどの設備も、ハイグレードなモノは値段が高い分、デザインや機能でも優位性があって魅力的に見えてしまうと思いますが、家全体のご予算を鑑みた際には、あれもこれもと採用するのは難しいと思います。
個人的な意見としては、キッチンなどの水回り設備も大切ですが、まずは家の基本性能を確保するのが大前提だと思っています。
地震が来ても倒れない耐震性、夏や冬でも快適に過ごせる断熱性を担保した上で、より快適に、より料理が楽しくなるキッチンを採用していただいて、長い目で見て満足できる家づくりをしてほしいと考えています。
ちなみに別の動画で、キッチンメーカーや食洗機の比較、キッチンで失敗しやすいポイントについて詳しくお伝えしていますので、興味のある方は下のリンクからぜひご覧ください。
今回のブログ内容が全てでは無いですが、これからマイホームを考えている人にとって、少しでも参考になれば幸いです。
ご覧いただきありがとうございました。
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