2021.09.19
【小さくても快適!】狭小住宅2つのメリットとデメリットの具体策を徹底解説
皆さんの中にもエリアの地域性やご予算の関係で、狭小住宅を検討されている方もいらっしゃると思いますが、狭小という字からも連想できるように「なんか住みにくそうだな」と先入観を持っていませんか?
実際に狭小住宅の定義は明確に無いですが、土地面積が15坪前後の小さめの土地に建てる住宅の事を指していて、物理的に建築面積が限られるのでしっかりメリット・デメリットを理解した上で建てないと、失敗してしまう可能性が高くなってしまいます。
そこで今回のブログでは狭小住宅の特徴を明確にお伝えして、便利で維持費のかからない快適なマイホームを実現してもらおうと思います。
ちなみに今回ご紹介する以外でも、こんなメリットがある、こんな対策をした方が良い、みたいな生の声を頂けると有り難いので、良かったらYouTubeの方にコメントください。
大工時代を含めて15年以上、沢山のお客様の家づくりをお手伝いさせて頂いた経験を踏まえて、これから家を建てる人が失敗しない為の情報をできるだけ分かりやすくお伝えしますので、ぜひ最後までご覧ください。
狭小住宅のメリット・デメリット
結論から言うと、狭小住宅のデメリットは次の3つです。
①動線
②建築コスト
③メンテナンス
逆に、狭小住宅のメリットは次の2つです。
①利便性
②維持費
今回ご紹介するデメリットを解消して、メリットを最大限に活かす事ができれば、狭小住宅でも素敵なマイホーム建築が叶えられると思います。
それでは一つずつ解説します。
①動線
狭小住宅のデメリット対策1つ目は、動線です。
動線というのは家の中で人が動く線の事で、狭小住宅は限られたスペースで建築するので、どうしても動線がぶつかりやすくなってしまいます。
特に朝は、家族みんなが忙しく動き回る時間帯なので、上手に廊下や間取りを作らないと混雑した感じの家になってしまいます。
対策としては、動線が重なり合う部分を減らせるように、できるだけ廊下や壁が少なくなるように考えると良くて、プラスαで例えば朝に洗濯機を回したり室内干しするのか、寝室とクローゼットの位置をどこにするのか、階段の行き来は多くなるのか、実際の暮らしをリアルにイメージする事で、生活動線に配慮した間取りが見えてきて、それなら階段はこの位置にしよう、水回りはこっちにまとめて収納はここに計画してと具体的になります。
なのでまずは狭小住宅を考える初めの一歩として、どんな暮らしがしたいのかをしっかりイメージして生活動線から間取りを考えるようにしましょう。
ちなみに、家事動線の失敗例やLDKを広く見せる5つのポイントについては、別の動画で詳しく解説しているので、興味のある方は下に貼ってあるリンクからぜひご覧ください。
②建築コスト
狭小住宅のデメリット対策2つ目は、建築コストで、一般的に狭小住宅は狭い土地に建てる事が多いので、普通の住宅と比べると色々な費用が割高になります。
例えば狭小地で15坪前後の土地に家を建てる場合、業者さんの駐車場や資材置き場を別で借りて確保する必要があったり、車両を道路に停めて作業する為に、道路使用許可や交通誘導員の手配で費用がかかる事もあります。
他にも重機が入れない事で人件費が嵩んだり、敷地に置ける材料も限られているので少しずつ回数を分けて搬入する運搬費が割高になったり、そもそも3階建てにする事も多いので単純に階段なども増えて建築費が上がってしまいます。
なので一般的な30坪ぐらいの家で坪単価60万円ぐらいだったとしたら、狭小地に建築するだけで、坪単価が10万円ぐらいUP、金額でいうと300万円前後上がってしまう可能性があります。
なので実際に狭小住宅を検討している方は後から予算オーバーにならないように、できるだけ早めに住宅会社に相談して割増の建築コストを考慮して資金計画を作るようにしましょう。
ちなみに、予算オーバーしやすい家の買い方やプロ一押しのコストダウンテクニックについては、別の動画で詳しく解説しているので、興味のある方は下に貼ってあるリンクからぜひご覧ください。
③メンテナンス
狭小住宅のデメリット対策3つ目は、メンテナンスで、家を建てた後に定期的に必要になってくる費用ですが、こちらも建築コストと同様に割高になってしまう可能性が高いです。
これは狭い敷地に目一杯建物が建っていたり、周りにも狭小住宅が立ち並んでいる事が多いのが原因で、例えばお湯を沸かす給湯器やエアコンの室外機、太陽光発電に必要なパワコンなど、外に設置する設備はいくつかありますが、風通しなどの兼合いで環境によって効率が落ちたり故障しやすかったり、修理スペースが狭いせいで直す際の作業料も通常より割増になる事があります。
後は定期的に必要な外壁の塗替え、屋根の塗替え、雨樋の交換などをする際にも、設備と同様で足場が掛けにくかったり、作業スペースが狭いせいでメンテナンス費用は高くなってしまう傾向にあります。
この対策としては全体的にゆとりを持って建物計画するのは勿論ですが、例えば給湯器や室外機などできるだけ薄型の製品を選んだり、建物の一部を凹ませてそこに設備類を集中させる事で、メンテナンススペースを確保するのも有効です。
あとは狭小住宅に限らない話ですが、できるだけメンテナンスサイクルが長い素材を使う事も重要で、10年に1回交換や塗替えが必要になると大変なので、外壁や屋根など外に使う素材を選ぶ際は、多少初期コストが高くても30年とかメンテナンスサイクルが長い素材を選ぶようにしましょう。
ちなみに以前の動画でメンテナンスで高い金額がかかる場所、注意ポイントについて詳しく解説しているので、こちらも興味のある方は下に貼ってあるリンクからぜひご覧ください。
狭小住宅の2つのメリット
ここまで狭小住宅のデメリットをお伝えしてきましたが、ここからは代表的な2つのメリットをご紹介したいと思います。
まず1つ目のメリットは、利便性が良い場所で土地を含めたマイホームを実現可能な予算で手に入れられる事です。
これはどこの地域でも同じだと思いますが、利便性の良い駅周辺などで土地を買って家を建てようとすると、郊外に比べて土地代が高めに設定されているのでご予算的に難しい場合は多いと思います。
ただ狭小住宅が選択肢にある場合は、例え土地の坪単価が高くても物理的な土地の坪数が小さい事で土地代は抑える事ができるので、便利で住環境の良い場所にマイホームを持つ事ができます。
確かに多少間取りに制限があったり、依頼できる住宅会社も設計力によっては限られてしまいますが、長い目で生活全体を考えると通勤・通学にも便利で、老後にも公共交通機関や病院が近いと暮らしやすいので大きなメリットの1つだと思います。
2つ目のメリットは、住んでからの維持費が安い事です。
まずは毎年課税される固定資産税や都市計画税ですが、狭小住宅の場合は建物や土地が小さい分、それに比例して建物と土地の金額も抑えられるので、毎年の税金が安くなります。
建物や土地を法務局に登記する場合にも、それぞれ面積が小さい事で登録免許税も少しですが安くなります。
あとは当たり前ですが、冷暖房や照明などの電気代も大きな家に比べて割安になりますし、物理的な面積が少ない分、掃除する面積も減るので毎日の掃除時間を減らす事ができます。
要するに狭小住宅は建築する際にある程度注意は必要ですが、実際の暮らしに焦点をあてると生活もしやすくて、維持費がかからない魅力的なマイホームの1つになります。
まとめ
最後まとめに入りますが、今回ご紹介した狭小住宅のデメリットは次の3つです。
①動線
②建築コスト
③メンテナンス
逆に、狭小住宅のメリットは次の2つです。
①利便性
②維持費
それぞれの概要はここまでお伝えした通りですが、色々な事情で限られた敷地に狭小住宅を建てる場合にも、注意点を予め分かっておいて対策を立てる事ができれば、メリットを活かした快適なマイホームをつくる事ができます。
逆に言うとメリット・デメリットを考えずに漠然と狭小住宅を作ってしまうと、住んでから使いにくかったり、余計なメンテナンスの手間がかかったりして「やっぱりやめとけば良かった」と後悔してしまう可能性が高くなってしまいます。
今回のブログが全てではないですが、「住みたいエリアで、予算内でマイホームを叶えたい」という想いを形にする1つの選択肢として、狭小住宅について少しでも参考になれば幸いです。
ご覧いただきありがとうございました。
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