2020.10.18
【常習犯】予算オーバーの定番4つを公開!知っておけば誰でも防げます
何を買うにしても予算オーバーは嫌だと思いますが、人生で最も高い買い物の住宅でもよく起こるトラブルなのはご存じでしょうか?
多くの人が家を建てるのは初めてで、車などと違って本体以外にどんな費用がかかるのか知らないため、予算オーバーが起きてしまいます。
これから紹介する予算オーバー原因の定番4つでは、後からたくさんの費用がかかることが分かって予算オーバーになったり、家の計画が大幅に変更されたり、最悪の場合は延期や中止になることもあります。
しかも「予算オーバーでもまぁなんとかなるか」と家造りを続行しても、多くの人がすぐにその影響が出る訳ではありません。
10年後、15年後、お子さんが高校や大学に進学するころに多くの出費が重なり、家計がかなり苦しくなってしまうのです。
今回は予算オーバーの定番4つについて詳しくお伝えし、本体金額以外にかかる費用を明確に理解してもらい、予算オーバーになって後悔することがないようにしてもらいたいと思います。
これから家造りを考えている人にとって、どこをチェックすれば予算オーバーを防げるのか、参考になるのでぜひ最後まで読んでください。
予算オーバーの定番4つ
家造りで予算オーバーの原因になるのは、次の4つが定番です。
①地盤改良費
②外構費
③土地申請費
④水道引き込み工事費
どれもあまり聞かない名前だと思いますが、どのお客様でも必要になる可能性があるモノです。
話が進まないと分からないモノ、しっかりと調査をしてみないと分からないモノが大半で、見落としたり金額の予想が難しかったりします。
しかも、中には100万円以上余分に費用がかかってしまうモノもあるため、本当に注意が必要で簡単に予算オーバーになってしまいます。
それでは一つずつ、詳しく解説していきます。
①地盤改良費
まず予算オーバーの定番1つめの、地盤改良費についてです。
地盤改良とは家を建てる場所の地面が柔らかいときに、家が傾かないように補強する工事のことです。
地面の強さを調べる専門会社が地盤調査を行い、そのデータをもとにどのような地盤改良が必要か判断します。
地盤改良の施工方法も多くの種類があり、中には100万円以上かかる方法もあります。
そのため、家本体の工事費用だけで予算を全部使ってしまうような資金計画を立てていると、地盤改良が必要だとわかったとたんに予算オーバーになります。
せっかく楽しみに家の打ち合わせしてきたのに、家のグレードを下げたり面積を小さくしたりすることになればがっかりするし、それまで打ち合わせをした時間も無駄になります。
ですので家を建てることが決まったら、なるべく早めに住宅会社を絞り込み、地盤調査を行ってもらうようにしましょう。
家を建てる会社が決まっていないけど、地盤改良費が高額にならないか心配だという方は、その地域で家を建てた実績がたくさんある住宅会社に相談してみるのも一つの手です。
絶対ではないのですが過去の経験から、ある程度補強が必要かどうかや費用の予想金額などを、アドバイスをしてくれるはずです。
地盤改良による予算オーバーを防ぐ方法
ただ実際に明確に地盤改良の有無を確認しようと思うと、地盤調査は基本、建築予定の建物の四隅と真ん中の5点に穴を掘って調査するため、建物のプランが決まってからでないと正確に調査は行えないのです。
まれに建物プランが決まっていない状態で、おおよその位置で地盤調査を行う住宅会社もありますが、その後のプランニングによってはその調査が無駄になる可能性があります。
ですので予算オーバーをしないために大切なのは、最初の資金計画の段階で地盤改良費を100万円くらい見込んでおくことが重要です。
仮に調査して地盤改良が必要になればこの予算から出せば良く、不要とわかれば予算をその分抑えたり、他のオプション費用などに回したりできます。
ちなみに、地盤調査をした結果で改良が必要かどうかを判断するのですが、実はこの判断基準は明確なモノがないのが現状です。
そのため同じ土地でも調査する会社によって、地盤改良の有無が変わる可能性があります。
本当は地盤改良をしなくても大丈夫な土地なのに必要と判断されたり、逆にしないと怖い土地なのに不要と判断されたりすることがあります。
こういったことを防ぐには、1社ではなく複数の会社に調査結果をもとにした、地盤改良の判断をしてもらうようにしましょう。
地盤調査結果にセカンドオピニオンをもらう
私の会社を例にすると建物プランが決まった段階で、地盤の専門会社に地盤調査を依頼します。
すると、地盤調査の結果とその調査に対する考察が送られてきますが、この時に地盤調査の有無に関係なくもう1社に、セカンドオピニオンとして「第2の意見」をもらいます。
この考察や地盤調査の有無も踏まえて地盤改良が必要か、必要な場合にはどの工法が適切なのかを総合的に判断します。
2社ともに地盤改良は必要ないと判断されれば安心ですし、1社だけから必要という判断が出れば費用がかかることなので、お客様と相談しながら対処方法を考えていきます。
少し話はそれましたが、予算オーバーにならないようにする方法、安心な地盤調査結果の見極め方をお伝えしました。
②外構費
続いて予算オーバーの定番2つめの、外構費についてです。
外構とは、エクステリアとも呼ばれる、門や塀、カーポートなど家の外まわりの工事のことです。
他にも玄関アプローチで歩くところにタイルを貼ったり、芝生やシンボルツリーなどの木を植えたりするのも外構になります。
イメージは浮かんでも金額の相場を知らないお客様が多いため、見積もりを作ってもらったら何百万円もかかるのがわかり、予算オーバーになってしまったという話をよく聞きます。
外構の見積もりはプランが決まらないと正確なものが作れないため、打ち合わせの後半の方で提案してくる住宅会社が一般的です。
そのため予算を組むために外構の見積もりが必要だと伝え、できるだけ早い段階でざっくりした概算で良いので、見積もりを作ってもらい家と合わせて予算を組むようにしましょう。
外構は後からでもできる
もしどうしても予算オーバーになってしまいそうなら、最悪、外構は後から少しずつやることもできるため、初めはカーポートだけにして塀は貯金してから作る、というのもありです。
また、銀行によっては外構を家の住宅ローンに含めることも可能なので、月々の支払いに余力があるなら住宅ローンを活用して、予算調達するのも一つの手です。
ただ、後からやろうとしてもなかなか手が付けられないという現実もあるため、可能なら家と一緒に外構工事までやることをお勧めします。
外構の見積もりは早めに作ってもらう
外構は駐車場にコンクリートを打ちウッドデッキを作り、シンボルツリーを植えてライトアップをする、といったプランでも100万円以上かかります。
そのため打ち合わせの最終段階で見積もりを作ってもらうと、予算オーバーになる可能性が高まります。
ですので初めの資金計画の段階から、ざっくりでも良いので外構でやりたい要望を伝え、外構工事費用も含めた見積もりを作り、後で予算オーバーにならないようにしましょう。
③土地の申請費
次は予算オーバーの定番3つめの、土地の申請費についてです。
たとえばご両親やおじいちゃんが持つ土地を借りて家を建てるときに、役所やさまざまな行政機関への申請が必要になることがあります。
それを行政書士や専門業者にやってもらう費用が、土地の申請費です。
内容によって数万円で済むこともありますが、その土地が田んぼや畑だった場合には何種類も申請が必要になり、非常に高額になることもあります。
また、どこまでが自分の土地かわからないときは、その境界を確定するための調査も必要になるため、申請費とも積み重なって何百万円もかかることがあります。
また、古い家の建て替えでも多くの申請や境界の確定が必要なことがあるため、田んぼや畑でなくても油断はできません。
土地を持つ方ほど見過ごす
一般的に土地を買うお客様は慎重になるため、家を建てるときに必要な申請やその費用は調べますし、不動産屋さんも前もって教えてくれるので、土地の申請費を含めた資金計画を立てることができます。
しかし、すでに土地を持っていたり親族から土地を借りたりする計画のお客様は、住宅会社を決めるギリギリになって調べて発覚することも多いのです。
そのため、多くの土地の申請費で予算オーバーになったり、申請が承認されるまで半年待たないと建てられなかったりと、不測の事態になることがあります。
このようなことを防ぐには、家を建てる話が具体的になったらできるだけ早く、どんな申請が必要でどれくらい費用がかかるか、その地域の事情に詳しそうな住宅会社に相談するのがベストです。
家を見学に行ったり提案をしてもらったりしながら、信頼できそうな住宅会社を見極め、家を建てる土地に必要な申請費などについても調べてもらうようにしましょう。
④水道引き込み工事費
最後は予算オーバーの定番4つめ、水道引き込み工事費についてです。
水道工事は範囲で分けると、敷地から家の中までの給排水工事と、道路に埋設されている配管を敷地へ引き込む工事の2種類があります。
特に2つめの敷地への水道引き込み工事は、何百万円もかかることがあるため要注意です。
今まで何もなかった敷地に新しく家を建てるときは、前面の道路舗装に切込みをいれて掘り、下に埋まっている水道管を敷地に引き込み、最後にまた道路舗装を元に戻します。
この工事は安くても50万円前後、水道管が遠く離れていて道路舗装を掘る長さが10メートル、20メートルと長い場合には、何百万円もかかることがあります。
これを知らずに家だけで資金計画をしていると、簡単に予算オーバーになってしまいます。
水道引き込みは後回しにできない
また、古い家を壊して建て替えるときも、引き込まれている水道管が古かったり今の規格に合っていなかったりすると、行政からそれを交換するように指導されることもあります。
すると同じように多くの費用がかかり、予算オーバーになってしまう可能性があります。
しかも、水道引き込み工事は金額が大きいだけでなく、最初に行なわないといけない工事のため、外構のように後からやるという選択肢がありません。
そのためしっかり予算計上をしておかないと、非常に危険な工事なのです。
こちらも家を建てる話が具体的になったら、どんな家にするかという話と同時進行で、水道引き込み工事が必要か、必要ならどれくらいの金額がかかるのか、早めに把握するようにしましょう。
まとめ
家の計画で予算オーバーする定番は、次の4つになります。
①地盤改良費
②外構費
③土地申請費
④水道引き込み工事費
どれも普段の生活では聞いたり考えたりした経験がないことで、しかも高額になる可能性がある工事のため、しっかりチェックしてもらいたいと思います。
地盤改良は家が傾かないために必要な工事ですが、建てる敷地の地盤状況によっては金額が100万円を超えることもあります。
そのため、予め地盤改良工事が必要になっても大丈夫なように、あらかじめ予算計上をしておくようにしてください。
外構費も100万円以上はかかると思うので、早い段階で大まかな見積もりを作ってもらうようにしましょう。
もし予算が足りないなら貯金してから工事をしたり、その分まで含めて住宅ローンに組み込んだりするなどの対策が必要です。
親族の持つ土地に家を建てるときは、場合によっては土地の申請費が高額になることもあるので、こちらも要注意です。
さまざまな申請や境界確定などの費用が積み重なり100万円近くかかることもあります。
そのため土地探しをしなくて良い分、早めにその土地に建物を建てる上で何か問題がないか、申請の必要がないかなどを住宅会社に確認するようにしてください。
最後の水道引き込み工事費は、今まで家が建っていなかった土地に建てる場合は、道路から水道を引き込まないといけません。
安くても50万円くらい、高いと数百万円かかることもあるため、こちらも早めに住宅会社に調べてもらう方が安全です。
ここまでお伝えをしたように、家を建てる直前になってから大きな金額がかかることがわかると、簡単に予算オーバーになり計画が大きく狂ってしまいます。
そうならないためには、もしかしたらかかるかもしれないという費用をすべて算出し、早いうちから想定しておくことが大切です。
冒頭でもお伝えしましたが、予算オーバーしても多くの人がそのしわ寄せに気付くのは10年後以降、お子さんが高校や大学に進学する時です。
当たり前ですがその時に気づいても後の祭りですから、20年30年後を見据えて家のご予算を決め、後悔をしないように考えてください。
今回のブログがこれから家造りを考えている人にとって、少しでも参考になれば幸いです。
ご覧いただきありがとうございました。
今後も随時更新予定です!
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