2021.10.03
【屋根材最多!】屋根にガルバリウム鋼板が選ばれる理由と注意したいポイントを解説
皆さんもせっかくマイホームを建てるなら、できるだけ長持ちしてメンテナンスコストも抑えられて、地震とかにも強い屋根材を使いたいと思いますよね?
このブログでは以前から屋根材としてガルバリウム鋼板をお薦めしていて、別のブログでもご紹介したように、住宅金融支援機構が行った全国調査でも最も選ばれた屋根材になっています。
ただ注目されるに連れてガルバリウム鋼板のメリットだけじゃなく、デメリットも知りたいという声も耳にするようになりました。
そこで今回はガルバリウム鋼板について質問の多い、皆さんが不安に思われている点について実際の所をお伝えして、自分達の家に採用するかどうか判断できるようになってもらいたいと思います。
ちなみに今回ご紹介する以外でも、この屋根材の方がいい、これは思ったより微妙だった、みたいな生の声を頂けると有り難いので、良かったらYouTubeの方にコメントください。
大工時代を含めて15年以上、沢山のお客様の家づくりをお手伝いさせて頂いた経験を踏まえて、これから家を建てる人が失敗しない為の情報をできるだけ分かりやすくお伝えしますので、ぜひ最後までご覧ください。
今回のブログの流れ
今回はガルバリウム鋼板の屋根材について、次のような流れで解説していきます。
1.今人気の理由
2.サビへの強さ
3.台風被害の原因と対策
4.断熱や雨音は大丈夫か
5.外壁材としても活躍
それでは一つずつ解説します。
1.今人気の理由
まず始めに、代表的な屋根材の「スレート」「瓦」「ガルバリウム鋼板」のメリット・デメリットをざっくりお伝えして、今ガルバが人気の理由をお伝えしたいと思います。
スレートに関しては瓦やガルバに比べて安いし、素材自体が軽いので耐震的にも有利ですが、15年に1回ぐらい塗替えのメンテナンスが必要な製品が多く、台風など風の煽りにも弱いというデメリットがあります。
瓦に関しては耐久性が高く60年ぐらいはメンテナンス不要で、断熱性や防音性に優れていますが金額が高いのと、スレートの約2倍、ガルバの約8倍ぐらい重さがあり、適切な構造計算をすれば問題ないですが、軽い屋根材に比べると地震で家が揺れやすい懸念があります。
ガルバに関しては30年ぐらいはメンテナンス不要で、素材自体もかなり軽量なので耐震的に有利だったり、デザイン的にもスッキリしていて金額も中間ぐらいなので、性能など総合的なバランスが良い屋根材になります。
ただ種類によっては断熱性や防音性は高くないので、建物本体の方で工夫する必要があります。
ざっくり言うとこんな感じですが、それぞれの屋根材についての注意ポイントや屋根形状のリスクについては、別の動画で詳しく解説しているので興味のある方は下に貼ってあるリンクからぜひご覧ください。
2.サビへの強さ
次に、ガルバリウム鋼板の「サビは大丈夫か」という事についてです。
お客様の中にはガルバというと昔ながらのトタンを思い浮かべる人もいらっしゃいますが、ガルバとトタンはまったくの別物になります。
一般的なトタンは鉄板に亜鉛メッキをしてサビにくくなっていますが、亜鉛は徐々に溶けて流れ落ちてしまうので、10年も経たないぐらいでサビやすくなってきます。
たまにサビだらけの物置や倉庫を見かける事がありますが、そのほとんどがトタンだと思います。
一方ガルバは鉄板に「アルミ」「シリコン」「亜鉛」を複合させたメッキがしてあって、亜鉛が溶けるのをアルミが補ってくれるので、高い防錆効果を発揮してくれます。
なので環境にもよりますが普通に20年前後はサビの心配がなく、1990年代からは徐々にトタンではなくてガルバが使われるようになりました。
あと新しい素材と思われがちなガルバですが、実際には40年ぐらいの歴史を持つ材料で、日々改良されて進化した製品もどんどん出てきています。
例えばハピナイスで使っているのはSGLというガルバの進化形で、「アルミ」「シリコン」「亜鉛」を使ったメッキにプラスαでマグネシウムをプラスして、従来の3倍以上の防錆効果を実現しています。
このような感じでひとえにガルバといっても色々な種類があり、どれを採用するかによってサビへの耐久性は変わるので、しっかり住宅会社の人と相談して素材選択をするようにしましょう。
3.台風被害の原因と対策
次にガルバリウム鋼板はめくれやすいという意見を見かけるので、台風被害の原因と対策をお伝えします。
台風などの強風でガルバの屋根がめくれるケースは数少ないですが、私が知っているケースだとほとんどが屋根頂点に付いている棟板金のカバーが飛ばされるか、軒先がめくれてしまうかになります。
これはどちらもガルバというより屋根の下地に原因があって、複雑な屋根形状で雨漏りしていたり適切な防水処理や通気施工がされていない事で、下地の木が腐ってしまって屋根材を留めているビスが効いていない状態になっている事が多いです。
なので屋根材が何にしても起きてしまう可能性があり、施工品質に大きく左右されてしまうのでできるだけシンプルな屋根の納まりを計画しつつ、しっかり実績のある住宅会社に依頼する事が大切です。
プラスα個人的には変に短期工事だったり、大幅な値引きをする会社は避けるようにした方が賢明だと思います。
ちなみに台風対策の注意ポイントや欠陥住宅を防止する方法については、別の動画で詳しく解説しているので、興味のある方は下に貼ってあるリンクからぜひご覧ください。
4.断熱や雨音は大丈夫か
次にガルバリウム鋼板に対する質問で1番多い「断熱」や「雨音」についてです。
まず断熱については正直ピンきりで、夏場のガルバ表面は70度近くまで温度が上がるので確かに熱いですが、ガルバと断熱材が一体型になっているタイプであれば瓦単体よりも断熱性能が高い製品もあります。
仮にガルバのみでも屋根の造り方や家の断熱材の充填方法が工夫されていれば、特別ガルバだからと言って温熱環境が悪くなる事はありません。
あと雨音についても同様で、ガルバの素材自体が1ミリ以下の鉄板なのでどうしても雨が当たれば音は出てしまいますが、ガルバと断熱材が一体型になっているタイプや細かい石が表面に付着しているタイプだとほとんど雨音は聞こえなくなります。
他に屋根の造り方や家の断熱材の充填方法の工夫だったり、専用の防音テープを下地に施工する事で、雨音リスクはある程度減らす事ができます。
ちなみに私の家の屋根もガルバですが、断熱一体型や石が付着しているタイプじゃないですし、特に防音テープも施工していない状態で正直、雨音がまったく聞こえない訳じゃないですがそんなに苦になる程でもないです。
これは感覚に個人差があると思うので難しいですが、音に敏感な方や心配な方は対策方法はいくつかあるので、依頼する住宅会社の方に相談するようにしましょう。
5.外壁材としても活躍
最後に少し余談ですが、ガルバリウム鋼板は屋根材だけじゃなくて、最近は外壁材としてもかなり注目されているので少しだけご紹介します。
まず一番の理由はやっぱり耐久性で、モルタル仕上げやサイディングは早ければ10年前後で塗替えの必要がありますが、ガルバでSGLとかなら30年ぐらいは大丈夫なので、メンテナンスコストが抑えられますし、表面がツルツルで汚れが付きにくかったり掃除がしやすいというメリットもあります。
あとは外壁材の重量的にもモルタルの1/10、サイディングの1/4ぐらいで非常に軽量なので、地震の時の揺れや建物への負荷がかなり軽減できますし、素材の特性上モルタルやサイディングと違ってひび割れも起きないので安心です。
ただ言っても薄い鉄板なので硬い物がぶつかれば凹んでしまったり、何か引っ掛ければ傷は付いてしまうのでその辺りは注意が必要ですが、見た目的にもシンプルで好きと方にはお薦めできる外壁材の1つだと思います。
また別の動画でも、外壁材を選ぶ際の注意ポイントやそれぞれの特性について詳しくお伝えしているので、興味がある方は下に貼ってあるリンクからぜひご覧頂けますと幸いです。
まとめ
以上、ここまでのまとめに入りますが、今回はガルバリウム鋼板について5つの事をご紹介しました。
1.今人気の理由
2.サビへの強さ
3.台風被害の原因と対策
4.断熱や雨音は大丈夫か
5.外壁材としても活躍
それぞれの概要はお伝えした通りですが、屋根は家の外部の中で1番紫外線や風雨を受けて過酷な場所にある素材なので、できるだけ長持ちしてメンテナンスコストがかからない物を選んだ方が良いです。
あとは選ぶ材料や施工方法によっては地震や台風の被害、断熱性や防音性も変わってくるので、見た目や初期コストも大切ですがそれ以上に安心安全や暮らしやすさを左右する重要な部分になります。
ご紹介したガルバリウム鋼板は数ある屋根材の中でも優秀な素材の1つなので、ぜひ選択肢の1つに入れて頂いて、プラスα施工方法や施工品質にもこだわって頂けるとより安心なマイホームになると思います。
今回のブログが全てでは無いですが、これからマイホームを考えている人にとって、少しでも参考になれば幸いです。
ご覧いただきありがとうございました。
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