2022.05.01
【注文住宅】人気の裏側!?使いにくいファミリークローゼット!!
「このファミクロ、意外と使いにくい。」
皆さんもせっかくマイホームを建てるなら、しっかり収納場所を作って、便利に快適に過ごしたいって思いますよね?
その選択肢の1つとして、家族の物を一挙にしまえるファミリークローゼットがあり、個人的におすすめできる考え方ですが、作る場所や取り方を間違えてしまうと、「思ったより使いにくい」「理想と違った」と後悔してしまう可能性があります。
そこで今回のブログでは、これからマイホームを検討している人に向けて、「ファミリークローゼットの注意ポイント3選」をご紹介したいと思います。
大工時代を含めて15年以上、たくさんのお客様の家づくりに携わった経験を踏まえて、有益な情報をできるだけわかりやすくお伝えしますので、ぜひこのタイミングでYouTubeのチャンネル登録をしていただき、最後までご覧ください。
●メリット・デメリット
まず本題に入る前に、改めてファミリークローゼットのメリット・デメリットを2つずつ簡単にご紹介します。
メリット①家事動線が短縮できる
ファミリークローゼットがあると、干した洗濯物を1カ所に収納できるので、家族一人ひとりの部屋をまわって、それぞれのクローゼットにしまう手間がはぶけて便利です。
あとはベランダ、ランドリールーム、脱衣室など、洗濯場の近くに配置する事で、家事全般を短い動線で行うことができます。
メリット②生活動線が短くなり、家全体がスッキリする
これはファミリークローゼットの形にもよりますが、ウォークスルーで通り抜けができる場合は、間取りの工夫次第で生活動線が短縮されます。
例えば、玄関⇒ファミリークローゼット⇒脱衣室⇒リビングへとつながる間取りにすれば、靴を脱いで、上着やカバンをファミリークローゼットにかけて、脱衣室で靴下とか洗う物を洗濯機に入れて、部屋着に着替えてからリビングに行くスムーズな動線が実現できます。
なので「リビングにとりあえず置いておこう」が無くなり、部屋が散らかりにくくなります。
デメリット①物理的な面積が必要
これはファミリークローゼットの使い方にもよりますが、家族全員の服や物を置いたり、中で着替えたり、ウォークスルーできるようにしようと思うと、それなりにスペースが必要になり、場合によってはリビングや2階の個室が広く取れなくなります。
デメリット②使わなくなるかも
これもファミリークローゼットの使い方によりますが、家族全員で共有する場合には、どうしても朝の身支度で混雑してしまったり、子どもが小さい頃は良いですが、ある程度大きくなって自立してくると、共有スペース自体が嫌になり、段々と使わなくなってしまう可能性があります。
なのでファミリークローゼットも万能じゃなくて、メリット・デメリットをしっかり加味した上で、10年後20年後のライフスタイルの変化も視野に入れながら、今からご紹介する注意ポイントを踏まえて計画していただけると幸いです。
それでは1つずつ解説します。
1.広さ
ファミリークローゼットの注意ポイント1つ目は広さで、まずはファミリークローゼットに何を入れたいか、具体的に考える事が大切になります。
例えば
・上着やカバンなどちょっとした物だけ入ればいいなら、2帖ぐらいあれば十分
・下着も含めて、家族の服を全部入れたいなら、3帖ぐらいは最低でもほしい
・季節から外れる物や扇風機などの家電も入れたいなら、3帖~5帖ぐらいはほしい
みたいに収納したい物が多ければ多いほど、ファミリークローゼットを広くしないといけないので、他の収納スペースとのバランスを考える必要が出てきます。
実際には、ファミリークローゼットをどこに配置するかによっても変わりますが、個人的には子ども部屋にもちょっとした収納を作り、良く着る服や制服、下着類は自分の部屋にしまい、あまり着ない服や季節物の服はファミリークローゼットにしまう感じが、ファミリークローゼットの広さも抑えられ、子どもが思春期になった時でも程よくプライバシーを守る事ができるのでおすすめです。
2.レイアウト
ファミリークローゼットの注意ポイント2つ目はレイアウトで、ハンガーパイプの位置や棚の作り方によって、「I型」「Ⅱ型」「L型」「コ型」に分ける事ができます。
このレイアウトに関しては、ファミリークローゼットに何をどれぐらい入れたいか、どこで着替えるのか、ウォークスルーしたいか変わるイメージです。
収納量を優先したり、着替えまで完結させるなら3方を囲まれた「L型」か「コ型」、動線を優先するなら通り抜けができる「I型」か「Ⅱ型」の選択肢になります。
あとはハンガーパイプの位置や棚の種類も重要で、基本的に衣類を掛けておきたいなら、ハンガーパイプを上と下に一本ずつ配置したり、服屋さんみたいに服を畳んでディスプレイしたいなら高さを変えられる可動棚を付けます。
また無印とかの引出しラックを置いて収納するなら、変にパイプや棚を付けると邪魔になるので、スペースをそのまま空けておいたほうが良くなります。
なのでファミリークローゼットを計画する際には、何を収納するかはもちろん、活用方法や使用方法まである程度考えておかないと、暮らし始めてから「思っていた使い方ができない」「使いにくい」と後悔につながってしまう可能性が高くなります。
3.配置
ファミリークローゼットの注意ポイント3つ目は配置で、これは1階と2階どちらにするか、動線をどのように考えるかという1番重要な部分になります。
基本的に家事を楽にしようと思うと、衣類を脱ぐ場所、乾かす場所、収納する場所がワンフロアで完結するのが望ましいです。
また家事のしやすさの他に、出勤前と帰宅後の動線を考える事で、忙しい時間帯の動きを効率化できて、ファミリークローゼットを作るメリットも大きくなります。
具体的には、ファミリークローゼットと同じ動線上に配置すると便利な、玄関や洗面台、脱衣室とかもセットで考えてあげる事が大切です。服を着替えて身だしなみを整えて、トイレに行ってから出勤とか、お子さんの準備もそうだし、暮らす人に合わせて実際の動きをイメージして計画します。
ただ現実に考えて1階はLDKも広く取りたいし、玄関もある程度の広さがほしいとなると、なかなかファミリークローゼットを1階に確保するのが難しい事も多いです。
なので日当たりとかも踏まえて2Fリビングにするケースや、リビングは1階だけど、お風呂、脱衣室、ランドリー、ファミリークローゼットは2階に持っていくパターンもあったりします。
これはそれぞれのお客様のライフスタイルや、優先順位によって変わるので正解は無いと思います。
ただ1階にしても2階にしても、ただファミリークローゼットのスペースを確保するだけでなく、できるだけ家事動線や生活動線を考慮して、あとは敷地面積や建築コストも加味しながら、バランス良く配置する事が大切になります。
ちなみに、ファミリークローゼット内で着替える想定にする場合には、扉やロールスクリーンで仕切れるようにしたり、姿見を設置したり、夏は扇風機、冬はヒーターとかを付けられるように、忘れずにコンセントも設置して、1つの部屋として機能するように計画しましょう。
●まとめ
最近は間取りの中で、ファミリークローゼットがほしいという方も増えていますが、しっかり目的を持って、動線や使い方も考えて計画しないと、「意外と使いにくい」とか「子どもが使わなくなった」みたいに、本来のファミリークローゼットの機能を果たさなくなってしまう可能性があります。
ちなみに以前の動画で、室内干しに最適な設備や便利な小技収納の作り方、コンセントの失敗例10選について詳しくお伝えしているので、興味のある方は下のリンクからぜひご覧ください。
今回のブログ内容が全てでは無いですが、これからマイホームを考えている人にとって、少しでも参考になれば幸いです。
ご覧いただきありがとうございました。
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