2021.08.08
【家づくりで対策!】家で事故が起きる原因と、その対策を徹底解説!
皆さんもせっかくマイホームを建てるなら、家族が怪我したり、事故に遭ってしまうような家は出来るだけ避けたいと思いますよね?
小さなお子さんがいるご家庭もそうだし、ご両親様もそうだし、自分達が歳を取った時も極力安全で、事故が起きないような家にしたいと誰でも考えると思います。
ただ残念ながら現実に毎年何千件、何万件という単位で家の中で怪我をしたり、事故にあったり、悲しい事に亡くなってしまうケースも存在します。
そこで今回のブログでは、怪我や事故が起きてしまってからでは遅い「もっと考えておけば良かった」という後悔を出来るだけ減らせるように、家のどの部分が危険なのかを知ってもらい、安全に安心して暮らせる家づくりができるようになってもらいたいと思います。
ちなみに今回ご紹介する以外でも、ここが危ない、こんな対策をしたほうが良い、みたいな生の声を頂けると有り難いので、良かったらYouTubeの方にコメントください。
大工時代を含めて15年以上、沢山のお客様の家づくりをお手伝いさせて頂いた経験を踏まえて、これから家を建てる人が失敗しない為の情報を出来るだけ分かりやすくお伝えしますので、ぜひ最後までご覧ください。
家で安全に注意して欲しい3つのテーマ
今回は厚生労働省や東京消防庁のデータから、家で安全に注意して欲しい場所や事故原因を3つのテーマに分けてお伝えします。
①高齢者の方
②小さなお子さん
③お風呂
それでは1つずつ解説します。
①高齢者の方
安全に注意してほしいポイント1つ目は高齢者の方です。
厚生労働省が行っている人口動態統計「令和元年 家庭内における主な不慮の事故による死因」を見ると、65歳以上の方の家での事故原因トップ3は
第3位 転倒転落
第2位 窒息
第1位 溺死
になっています。
2位の窒息は、食べ物が喉に詰まって窒息する意味なので気をつけるしかないですが、3位の転倒転落と1位の溺死に関しては、家の作り方が密接に関係してきます。
ここではまず3位の転倒転落についてお伝えして、1位の溺死については最後の方で詳しく解説したいと思います。
この調査によると転倒転落による事故は全部で2,100件あり、そのうち「小さな段差でのスリップや躓き」が原因での事故は1,300件あるのでおよそ6割ぐらいを占めています。
その他にも「階段やステップからの転落」という事故も多くて、いかに段差や高い所が危ないかを示しているように感じます。
なので1番の対策はできるだけ家に段差を作らない事ですが、今時の家は基本バリアフリーになっているので、それ以外の対策をご紹介します。
1つ目の対策は 滑りにくい床材にする事で、これは家の中というより玄関のタイルとか外のアプローチです。
ざらつきのあるタイルなら滑りにくいので大丈夫ですが、表面がツルツルのタイルとか最近はシンプルなモルタル仕上げも人気で、雨とかで濡れると滑りやすかったりもするので注意が必要です。
2つ目の対策は、なるべく台を使わずに届く収納も充実させておくという事で、意外と多い転倒転落の事故防止に繋がります。
若いうちは子供の物とか沢山あるので高い位置の収納も上手に活用してほしいですが、歳を取ってくるとバランス感覚も悪くなります。
少し背伸びをすれば届いていた収納も使いにくくなるので、出来るだけ手の届く位置で台とか階段を上がり下がりしなくても使える収納が、安全で重宝するようになります。
なのでロフトや屋根裏収納も良いですが、出来るだけ同じフロアに収納を作れるように配慮しましょう。
ちなみに、老後に失敗しやすい、家づくりの注意ポイントについては、別のブログで詳しく解説しているので、下のリンクからぜひチェックしてください。
②小さなお子さん
安全に注意してほしいポイント2つ目は小さなお子さんです。
東京消防庁の「ストップ子供の事故」というサイトのデータを元にお伝えすると、令和元年に救急搬送された5歳以下の子供の事故種別は次の3つです。
第3位 物が詰まる
第2位 転ぶ
第1位 落ちる
になっています。
3位の「物が詰まる」というのは、飴とかを喉に詰まらせる事なので、家で対策ができるのは2位の「転ぶ」と1位の「落ちる」になります。
このサイトには具体的な事例も紹介されていて、2位の「転ぶ」は段差に躓いてタンスやテーブルの角にぶつかったり、テレビが倒れてぶつかったりする例が挙げられています。
「転ぶ」
うちの子供もそうですが少しの段差でも転んだりするし、家の中で走り回ってどこかに頭をぶつけるとかは良くあるので、そうしたイメージだと思います。
今時はタンスを置くというよりは、壁面収納とかファミリークローゼットをしっかり作り、スッキリ収納出来るように建物プランを考えたり、テレビも壁掛けにされる方が多いです。
なのでこれから家を新築される予定の方はぜひ、地震対策や子供の怪我防止という面も考慮して、家づくりをしてもらいたいと思います。
「落ちる」
1位の「落ちる」に関しては階段からの転落が多くて、その他にもテーブルや椅子から落ちたり、ベランダをよじ登って落ちてしまう事もあるようです。
最近は開放的な雰囲気のストリップ階段とか、スタイリッシュな鉄骨階段、手すりも抜けてるタイプが人気なので、子供が小さいうちはネットを貼ったり階段に近づかないようにゲートを付けるなどして、工夫するようにしましょう。
ベランダに関しても共働きの方も多いので設置しない方が多くなっていますが、付ける場合にはベランダの手すりの高さも気をつけるようにしましょう。
ちなみに赤ちゃんに優しい家の作り方や失敗しない収納計画のポイントについては、別のブログで詳しく解説しているので、下のリンクからぜひご覧になって下さい。
①お風呂
安全に注意してほしいポイント3つ目は、お風呂についてです。
これは厚生労働省の調査で家で亡くなる原因の総合1位が浴槽内の溺死になっていて、年代別に見ると高齢者の方だけではなくて、30歳を超えたあたりから上位になってくるので、注意喚起の意味で別枠にしました。
実はお風呂で溺れてしまう原因の多くが転倒転落で、私の実家のお風呂もそうでしたが、床が滑りやすいタイルだったり、浴槽の立ち上がりが高くて跨ぐ時に足がひっかかって転倒してしまうっていう事故が起きています。
ただこれも今時のお風呂はユニットバスが多くてタイルも滑りにくくなっていたり、浴槽の立ち上がりも低めで、手すりも標準で付いていたりするので、昔と比べると安心安全に入浴できるようになっています。
そこでもう一つ気をつけないといけないのが「ヒートショック」になります。
「ヒートショック」は以前のブログでもお伝えしましたが、家の中の温度差によって引き起こされる現象で、例えばあたたかいリビングから寒い脱衣室に移動して、服を脱いでお風呂に入りまた温まるといった、急激な体の温度変化が原因で心臓や血管に負荷がかかり心筋梗塞とか脳梗塞を起こして倒れてしまう事です。
事故の件数としては高齢者の方に多いですが、若い方でも血圧が高かったりすると起きる可能性があり、気を失った時に浴槽に落ちて溺れてしまう危険性があります。
これは家が寒かったり家の中で温度差がある事が原因なので、窓や断熱材の性能を高めて家の隙間を出来るだけ少なくする気密施工を徹底し、間取りも空気循環しやすいように工夫する必要があります。
高気密高断熱な家を作る為の具体的な方法については、別のブログで詳しくお伝えしてるので、こちらも下のリンクからぜひご覧下さい。
まとめ
最後まとめに入りますが、家で安全に注意してほしいポイントを次の3つに分けてお伝えしました。
①高齢者の方
②小さなお子さん
③お風呂
それぞれの概要はここまでお伝えした通りですが、実際に家の事故で亡くなってしまう方は年間約14,000人もいらっしゃいます。
小さなお子さんがいるご家庭もそうだし、ご両親様もそうだし、自分達が歳を取った時も極力安全で、事故が起きないような家にしたいと誰でも考えると思います。
今時の家は基本、耐震性や断熱性がしっかりしていて、昔と比べるとあらゆる面で安全性が高くなっているのも事実です。
しかしまだまだ住宅会社によって性能や情報に差があるのも事実なので、新しい家というだけで安心しないで、今回ご紹介させて頂いた事も考慮しながら素敵なマイホームを建ててほしいと思います。
ご覧いただきありがとうございました。
今後も随時更新予定です!
ぜひ、チャンネル登録をお願いいたします。
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