2021.04.06
【築年数は関係ない!】雨漏りの3大原因を徹底解説!油断すると築浅でも…
皆さんはこれからマイホームを建てる際、今どきの家なら雨漏りしないだろうと思っていませんか?
なんとなく雨漏りは何十年も経った古い家で起きる事で、今の家はしっかりしてるから10年後も20年後も安心と思っていたら、実は危険です。
実際に雨漏りは築年数に限らず起きる可能性があり、確かに古い家の方がウェイトは大きいですが、現に築浅の家でも雨漏り被害はあるので原因をあらかじめ理解して対策しておかないと、せっかく建てたマイホームに深刻な被害を与えることになります。
そこで今回のブログでは雨漏りが起きやすい3大原因を詳しくご紹介して、家づくりを頼む時や暮らしの中でどんな事に注意すれば雨漏り被害を防げるのか、理解してもらえる内容にしました。
大工時代を含めて15年以上、たくさんのお客様の家づくりをさせて頂いた経験と、全国の住宅会社を視察などで見てきた知識から、これから家を建てる人が失敗しないための情報を、出来るだけ分かりやすくお伝えしますので、ぜひ最後までご覧ください。
家の雨漏り3大原因
結論から言うと、雨漏りの3大原因は次の3つです。
1.屋根
2.ベランダ
3.窓サッシや換気扇の周り
まずはよく雨漏りが起きてしまう場所や原因を詳しくお伝えして、最後に出来るだけ雨漏りしない施工をしてもらう方法をお伝えしたいと思います。
それでは1つずつ説明していきます。
1.屋根
雨漏りの原因1つ目は、屋根です。
家の外装で1番ダイレクトに雨がかかる場所なので当然ですが、屋根には雨漏りをしてしまう原因がいくつかあって、その中でも代表的なのは
1.谷板金
2.雨押え板金
3.天窓
の三つがあります。
まず谷板金ですが寄棟や切妻という屋根の形で、屋根と屋根の傾斜が合わさる所の隙間に、雨が流れ込んでも大丈夫なように谷板金という防水処理の施工がしてあります。
この谷板金の施工の仕方が悪かったり経年で腐食して穴が空いてしまったり、この傾斜が合わさる谷の部分にゴミが溜まって雨水が溢れてしまうと、雨漏りしてしまう可能性が高くなります。
次に雨押え板金は1階の屋根と2階の外壁がぶつかる部分に、雨水が入らないように板金で防水処理の施工をしますが、ここも施工の仕方が悪かったり経年劣化で腐食してしまい雨漏りの原因になる事があります。
最後に明り取りのために屋根をくり抜いて設置する天窓は、窓の周りを板金や防水シート、防水テープを使って雨水の侵入を防ぎます。
しかしこちらも施工の仕方が悪かったり経年劣化によって防水機能が低下したり、どうしても屋根から少し出っ張ってしまうのでそこに落ち葉とか砂埃とかが固まって、雨漏りの原因になる事があります。
細かく言うともっといろいろありますが、とにかく屋根は雨漏りしやすいポイントが多いという事になります。
ただ実際には適切な施工がされていればすぐに雨漏りする事はないし、どれも定期的に屋根の点検をして早めに清掃やメンテナンスをしていれば防げる事なので、建てた後も油断をせずに最低でも10年に1度ぐらい、家を建ててくれた住宅会社の人に点検を依頼するようにしましょう。
ちなみに屋根の選び方のポイントやそれぞれのメリットデメリットについては、別のブログで詳しく解説しています。
気になる方は下のリンクからぜひチェックしてみてください。
ベランダ
雨漏りの原因2つ目は、ベランダです。
先程ご紹介した屋根と同じくらい実はベランダも雨漏りの原因になる事が多く、主に床部分の防水塗装が経年で傷んだり水が流れる排水口が詰まったりする事で、雨漏りしてしまう可能性が高くなってしまいます。
具体的にお伝えすると一般的な住宅のベランダに使われるのはFRP防水という樹脂と繊維を混ぜた塗装方法で、簡単に言うとプラスチックのようなイメージのもので雨漏りしないための防水施工がされています。
これが日の当たり具合など環境によっては、早ければ10年前後で劣化して、ひび割れてしまった部分から雨漏りする可能性があります。
あとはベランダの床には雨水などを排水できるように専用の排水口を付けますが、ここに落ち葉とかゴミが詰まってしまうと大雨の時などはプールみたいに水が溜まってしまい、外壁とサッシの取り合い部分から雨が家の中に入る事も起きてしまいます。
屋根は屋根を無くすという選択肢はないので雨漏りに対して十分に気をつけるしか無いですが、ベランダは室内干しスペースを設けたり乾太くんを購入したり、布団干しバーを設置する事で物干し場としての役割は他で代用できるので、無くそうと思えば無くす事ができます。
ただ現実には雨漏りのリスクが結構ある場所で定期的な掃除やメンテナンスも大変な部分なのに、ベランダを付ける事が当たり前という感じで住宅会社から提案されるままに、付けてしまう方がたくさんいらっしゃいます。
もちろん洗濯物は室内干しじゃなくて必ず天日干しにしたいとか、物干し場以外の用途でもベランダを大きく作ってテーブルやイスを置いてくつろぎたいとか明確な使用目的があって、しかもそれがベランダでしか叶えられない事であれば作るべきだと思います。
でもベランダをつくるなら雨漏りのリスクがある事や定期的な掃除や防水の再塗装など、メンテナンスが必ず必要な事をちゃんと理解した上で設置してほしいと思います。
このベランダの注意ポイントやなぜベランダを付けない人が増えているのかについては、別のブログで詳しく解説しています。
たくさんの方が見ている人気ブログなので、気になる方はぜひ下のリンクからチェックしてみてください。
窓サッシや換気扇の周り
雨漏りの原因3つ目は、窓サッシや換気扇の周りです。
これは簡単にいうと外壁からの雨漏りの事で、窓サッシや換気扇の外部フード周りと外壁とのつなぎ目、取り合いで注意するポイントになります。
外壁とのつなぎ目にはコーキングという防水材を詰めて処理するのが一般的ですが、10年20年と経つと徐々にそのコーキングが劣化して割れてきて、特に南側の日当たりが良くて紫外線をたくさん浴びる所だと早い時期に経年変化が起きてしまいます。
基本的には外壁も屋根と一緒で一次防水と二次防水の二重構造で防水処理がされているので、一次防水の役目を持つ表面の外壁材が割れて水が入ってしまっても二次防水として貼られている防水シートが家の中への侵入を防いでくれるので、すぐに雨漏りが発生する訳ではありません。
ただこの二次防水の防水処理が適切に施工されていない、たとえば防水シートの貼り方が間違っているとか窓サッシや換気扇の外部フード周りの防水テープの処理方法が雑だったりすると、雨漏り発生の確率はかなり上がってしまいます。
屋根やベランダと同様に外壁からの雨漏りも意外と多くて、窓サッシや換気扇の周りのつなぎ目から起きる場合は単純な施工ミスによる原因が多いので、完成してすぐの新しい家でも起きる事があります。
しかもやっかいなのが雨漏りの原因を特定するのが結構難しくて、外壁を剥がしてみて、やっと原因が分かるという事も多いのでかなり要注意な雨漏りの1つです。
雨漏りを防ぐ2つの方法
最後まとめに入る前に、今回ご紹介した雨漏りを防ぐ方法を2つお伝えします。
まず1つ目は定期的な点検とメンテナンスを実施する事です。
家を建てる時は皆さんメンテナンスやアフターサービスや耐久性の事を気にされますが、実際に建て終わって普段の生活が始まってしまうと仕事も家事も育児も忙しくてついつい家本体の事は後回しにしがちで、だんだんとメンテナンスや点検を忘れていってしまいます。
住宅会社としては保証の事もあるので定期的に点検しましょうと声をかけるのが普通ですが、それを用事があるとか忙しいとかでパスしてしまう人が意外といて、そうすると劣化が進み雨漏りなどにつながってしまうので出来るだけ定期点検をして、雨漏りを未然に防ぐようにしましょう。
2つ目は短期工事の住宅会社に依頼しない事です。
作りや工法にもよりますが一般的な木造住宅だとおよそ着工から建物引渡しまでは4ヶ月前後は必要ですが、短期工事の住宅会社だと2ヶ月ぐらいで完成引渡しという所もあります。
工期が短ければ早く住めるしその分アパート代も節約できるのでメリットもありますが、どうしても工事期間が短いだけ職人さんも丁寧な施工が出来なかったり、現場監督のチェック是正が甘くなってしまう可能性があります。
今回ご紹介した窓サッシや換気扇の外部フードから起きる雨漏りもこの短期工事が原因な事も少なからずあり、物理的な工事期間が少ないだけに適切な施工ができていない事があります。
特に値引きをしたり最初から極端に安い金額を提示している住宅会社は、安くしただけなるべく早く作って、職人さんに払う工賃をカットしようって考えている所もあるので、職人さんに悪意はないにしても施工ミスが起きやすい傾向にあります。
この短期工事や現場管理体制によって起きてしまう欠陥住宅については、別のブログで詳しく解説しています。
こちらも気になる方は下のリンクからチェックしてみてください。
まとめ
最後まとめに入りますが、雨漏りの3大原因は次の3つです。
1.屋根
2.ベランダ
3.窓サッシや換気扇の周り
それぞれの概要はここまでお話した通りですが、雨漏りが発生すると壁や天井にシミができるだけではなくて壁の中の大切な断熱材が機能しなくなったり、構造材を腐らせたりして断熱性や耐震性、耐久性を大きく低下させてしまいます。
しかも目に見えない屋根裏や壁の中は発見が遅れがちなので、気付いた時には傷みが激しくお金も時間もたくさん必要になってしまう可能性があります。
なのでせっかく作ったマイホームが雨漏りしないように定期的に点検やメンテナンスを行う事と、そもそも雨漏りの原因になるような施工を極力しない事の2点に重点を置いて、住宅会社の人と相談しながら家づくりを進めるようにしましょう。
今回のブログが、これからマイホームを考えている人にとって、少しでも参考になれば幸いです。
ご覧いただきありがとうございました。
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