2020.11.15
【将来の自分たちのため】新築でやっておくべき老後対策7つのポイント
みなさんは家を建てるときに自分の老後をイメージして、その対策を取った家づくりを考えていますか?
もし「今の家はどれも段差とかないから大丈夫でしょ」と安心しているなら、ちょっと危険かもしれません。
実際には、老後に使いにくくなったり危険になったりするのは段差だけじゃないし、しかも歳を取ってから直そうとすると、時間もお金も割高で余分にかかってしまう可能性があります。
そこで今回は、将来のために新築を建てる時にやっておくべき、老後対策7つのポイントを紹介します。
これからマイホームを建てて暮らしていく中で、仕事や家事とか子育てとかで使いやすい、動線が良い家っていうのももちろん大切です。
しかし誰でも歳を取るので、その時の準備も合わせてしておくと、20年後30年後の老後にも建ててよかったと思える家づくりになります。
今回のブログを読んでいただくことで、一生涯に渡って住みやすい家がどういう物なのか参考になりますので、ぜひ最後までご覧ください。
老後も使いやすい7つのポイント
結論から言うと、老後も使いやすくて住み心地の良い家にするには、次の7つが重要になります。
1.トイレやお風呂の入り口を引き戸にする
2.将来1階に寝室を作れるようにする
3.水回りをまとめた間取りにする
4.1階の収納を充実させる
5.洗濯物を干せる場所を1階に確保する
6.廊下を通りやすくする
7.平屋で建てることも検討する
理由は今あげた7つは、暮らしやすさを大きく左右する大切な部分で、後から直そうと思ってもなかなかできなかったり、費用や時間がかかったりする部分だからです。
7の平屋については、当たり前ですが1番老後に楽になる方法なので、これはブログの最後の方で詳しくお話しします。
それでは1つずつ順に解説していきます。
1.トイレやお風呂の入り口は引き戸
まず新築でやっておくべき老後対策の1つ目は、トイレやお風呂の入り口を引き戸にすることです。
ドアは自分のいる方向に開けるとき、どうしてもステップバックと言って、開けながら1歩か2歩下がらないといけないのですが、これが歳を取ってくるとけっこう大変な動きになります。
若い元気なうちは1つも苦じゃないと思いますが、足腰が弱って歩幅が小さくなって高く足を上げられなくなってくると、この1歩さがる動作が実は転びやすく危なくなります。
引き戸ならこの1歩下がる動作も必要ないため、体への負担も転倒リスクも少なくなります。
もちろんお風呂やトイレだけじゃなく、寝室や他の部屋の入口も引き戸にできるならした方が良いです。
間取り的に不可能だったり、地震に強くするための耐力壁の確保が優先だったりすることもあるので、物理的にすべてを引き戸にするのは難しい場合もあります。
お風呂の引戸はヒートショック対策
また、歳を取ってくるとヒートショックという温度差によって気を失うリスクが高くなりますが、このヒートショックが起きやすい場所の1つがお風呂です。
もし、お風呂の内側に開閉するドアにしてしまうと、中で人が倒れた時に外から助けようとしても、その倒れた人の体がドアに当たってしまい、なかなか開けられずに救助が遅くなることもあります。
当たり前ですが家は家族にとって安心で安全というのは大前提なので、構造や間取り的に可能なら、歳を取ってからも毎日使うお風呂やトイレを優先して引き戸にする事をおすすめします。
2.将来1階に寝室を作れるようにする
新築でやっておくべき老後対策の2つ目は、将来1階に寝室を作れるようにすることです。
歳を取ると当然階段の上り下りが大変になるので、1階で一通りの生活ができるようにしておくと、老後がとても楽に生活できます。
家を作って初めのうちは子供や家族みんなで寝るために2階を寝室にしても良いですが、将来的に1階に移動できるようにしておくと便利です。
1階は玄関やLDK、水回りなどがあり、ボリューム的に寝室を作るスペースを確保するのは難しいかもしれません。
しかし1階のリビングを少し大きめに作り、将来4畳半ぐらいに仕切れるようにしておくなど、少しの工夫でコンパクトな寝室を作ることは可能です。
将来、階段の上り下りがつらくなるのは確実なので、敷地や間取り、ご予算的に可能であれば、1階に寝る場所を想定した家づくりをしておきましょう。
3.水回りをまとめた間取りにする
新築でやっておくべき老後対策の3つ目は、水回りをまとめた間取りにすることです。
水回りというのは、主にキッチン、洗面、トイレ、お風呂のことで、これをできるだけ近くに配置すると導線が短くなります。
奥様の家事の負担も減らせるし、歳を取ったときにも移動が少なく済んで体への負担を軽くできます。
もし、1階に寝室を設置する場合には、できるだけ寝室の近くにトイレを設置するように意識すると、歳を取ってトイレが近くなったときにも便利です。
老後というと、なんとなく寝たきりみたいなイメージを持つ方がいるかもしれませんが、多くの人は動けなくなるまで全部自分でやろうと思い、実際にそうしている人が大半です。
そのため、水回りをまとめておくのは建ててすぐの生活だけでなく、将来の自分への配慮にもなるので、できる限り取り入れるようにしてみましょう。
4.1階の収納を充実させる
新築でやっておくべき老後対策の4つ目は、1階の収納を充実させることです。
2つ目の将来1階に寝室を作ることとリンクしますが、1階に寝室がくれば当然そこが生活のメインになるため、あまり2階に収納を集中させると1階の収納が足りなくなります。
初めから1階に収納を充実させれば良いのですが、2階は子供部屋もあり、つい収納が2階に集中して1階の収納は最小限になりがちです。
1階に収納を充実させると、その分建築面積が大きくなってしまうので、敷地の広さが限られていたり、ご予算がギリギリだったりする場合は難しいかもしれません。
しかし、将来のために1階に収納を充実させた方が良いと意識すれば、多少でも工夫してスペースを確保できると思います。
ぜひ1階に生活の場所を移すイメージがある方は、収納も合わせて充実させるように検討してみてください。
5.洗濯物を干せる場所を1階に確保
新築でやっておくべき老後対策の5つ目は、洗濯物を干せる場所を1階に確保することです。
若い時は、2階のベランダやホールでも良いのですが、歳を取ったときに洗濯物を持って2階に上がるのはけっこう大変なので、老後はどこで洗濯物を干すのか、あらかじめ考えておきましょう。
たとえば、1階にランドリールームを作ったり、ガス乾燥機を設置したり、家の外に干せるスペースを考えたりできれば、重い洗濯物を2階まで運ばなくて良いので、年齢関係なく楽だと思います。
ただ、防犯上1階の外に洗濯物を干したくないという方もいると思うので、その辺りも考慮して洗濯物の干し場を考えると良いです。
家は年齢や家族構成の変化に合わせてリフォームなどで変えていけるので、今から老後のことだけを考えて家づくりをする必要はないかもしれません。
しかし、物理的に後からスペースを作るのは大変なので、家を建てるときに「まずはここで洗濯物を干そう、歳を取ったらこっちに移動しよう!」といった感じでザックリとでも計画しておくのが理想です。
6.廊下を通りやすくする
新築でやっておくべき老後対策の6つ目は、廊下を通りやすくすることです。
通りやすと言っても特別に幅を広くするまでは必要なく、なるべく曲がり角を少なくしたり、そもそも廊下をあまり作らない間取りに工夫したりするだけで十分です。
よく、将来車椅子になったことを考えると、廊下の幅も普通より広くしないと通れないと思う方もいますが、一般的な日本製の車椅子なら普通の廊下幅でも通れる大きさで作られているため大丈夫です。
廊下ははっきり言うと無駄なスペースで、あまり多いとそれだけ建物の面積も多くなり、冷暖房も効きにくく廊下に出ると寒い、暑いとなってしまいます。
老後を考えると余計にできるだけ廊下をなくして、曲がり角を減らすように間取りを工夫し、万が一車椅子の生活になっても不自由のないように計画しましょう。
7.平屋で建てることも検討する
新築でやっておくべき老後対策の7つ目は、平屋も検討することです。
これは当たり前ですが、平屋は元から洗濯物を干すのも収納も寝室も全部1階にあるので、老後対策で考えるなら一番理想的な選択肢になります。
老後だけでなく建ててすぐの生活でも、階段がないため自分の部屋に行くのに2階へ上がる必要もないし、重い洗濯ものを持って上がる煩わしさもなく、しかも家族が同じフロアにいるので一家団らんの空間も作りやすくなります。
そのため今は、平屋は若いお客様の間でも暮らしやすいということで、すごく人気があります。
よく平屋は金額が高いという意見を聞きますが、実際に計算するとそんなことはありません。
同じ間取りの2階建てと比べると、階段がない分面積は抑えられ、材料も削減できるので実は2階建てと同じぐらいの金額で建てられます。
また、住んで20年、30年とたったときの壁の塗り替えメンテナンスコストも、実は平屋のほうが少なくて済み、老後の貯蓄から出す金額も抑えられて、まさに老後対策にぴったりです。
一つ欠点としては広い土地が必要で、車を停める台数にもよりますが、最低でも50坪ぐらいの敷地が必要になります。
しかし、家を建てたときから老後まで一生快適に生活ができる平屋は、ぜひ一度家族で話し合ってほしい家の建て方です。
平屋が2階建てよりおすすめの理由は、他のブログで詳しく説明しているので、リンクからぜひチェックしてみてください。
・まとめ
多くの方が一生に一度、若い時に家を建てて老後まで、終の棲家としてマイホームで暮らしていきます。
当たり前にライフスタイルも変化し年齢とともに体力もなくなるので、できるだけ長期スパンで考え老後も視野に入れて家づくりができると、後悔を減らせます。
とは言え、建ててすぐの生活がやはり最優先で決める事もたくさんあるので、なかなか老後対策と言ってもピンとこないのが現実です。
しかし、家は後でリフォームしようとするとおおごとで、場合によってはできないこともあるしお金も時間もかかるので、先に対策できるなら絶対にその方が良いと思います。
1.トイレやお風呂の入り口を引き戸にする
2.将来1階に寝室を作れるようにする
3.水回りをまとめた間取りにする
4.1階の収納を充実させる
5.洗濯物を干せる場所を1階に確保する
6.廊下を通りやすくする
7.平屋で建てることも検討する
今回紹介した7つのポイントは、少し間取りや仕様を工夫すればできることもあれば、敷地の制限、ご予算の制限、間取りの優先順位でかなわないこともあるかもしれません。
しかし意識と理解をした上で採用しなかったのであれば、「やっておけば良かった」「知らなかった」と後悔することは少ないと思います。
家づくりは本当にバランスが大切で、お金をかければ家も大きくできるし、性能も高くできます。
しかし、過剰にしすぎて予算オーバーになり無理をしてもいけないし、将来のことを考えすぎて、本当に今したいことを我慢するのも違うと思います。
今回のブログが、これからマイホームを考えている人にとって、少しでも参考になれば幸いです。
ご覧いただきありがとうございました。
今後も随時更新予定です!
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