2021.01.24
【本当に大丈夫?】地震に強い家!簡単に見分ける5つのチェックポイント
これからマイホームを建てようと考えている方の多くが、安心安全な家で暮らしたい、地震に強い家にしたいって考えていると思います。
せっかくこだわって造ったマイホームが、地震で倒壊してしまったら嫌ですよね?
家が無くなるのも普通に悲しいですが、万が一大切な家族が被害にあったら後悔しきれないと思います。
ただ、住宅会社の人に地震に強い家ですか?地震が来ても大丈夫ですか?と聞いても、ほとんどの会社がうちは大丈夫ですと答えるはずです。
たとえば、地震にはイマイチ弱いけどその分安いです、なんて言う住宅会社があれば誰もそこで建ててくれませんよね?
お客様の中には「今どきの家なんだからどの会社の家も、地震対策はしっかりしてるんでしょ」と考える方もいると思いますが、その考え方は非常に危険です。
いくら新しい家だとしても地震への対策は住宅会社によってけっこう差があり、使う素材も採用している工法も施工品質もすべて違うのが現状です。
かといってプロが大丈夫と言うのに対して、どう判断すればよいのか?見極めれば良いのかが分からないと思います。
そこで今回は、地震に強い家を簡単に見分けるチェックポイントを5つに絞って、お伝えしたいと思います。
このブログを読んでもらえればこの住宅会社の地震対策はバッチリだなとか、この会社は微妙だなって言うのが、簡単に明確に分かるようになります。
大工時代を含めて約15年、たくさんの家づくりをお手伝いさせて頂いた経験を踏まえて、出来るだけ分かりやすくお伝えしますのでぜひ最後までご覧ください。
地震に強い家を見分ける5つのポイント
地震に強い家を見分けるには、次の5つをチェックするようにしてください。
1.制震装置が付いているか
2.建築基準法以上の基礎か
3.耐震等級3の家か
4.構造計算をしているか
5.初期強度が保てるか
言葉だけ聞くとちょっと難しいイメージが湧くかもしれませんが、特別複雑だったり難しいわけではありません。
実際にいろんな住宅会社を検討する時はこのポイント5つをメモしてもらい、質問する感じでも効果はあると思います。
それでは1つずつ説明していきます。
1.制震装置が付いているか
地震に強い家、チェックポイントの1つ目は、制震装置が付いているかどうかです。
制震装置というのは色々な種類があるのですが、建物1階部分の柱につける装置が多く車のサスペンションのような、大きなバネのイメージに近いと思います。
呼び方としては制震ダンパーと呼ばれていて、これをつけることで地震の揺れを吸収してくれる装置で、私の会社で標準採用しているものだと地震の揺れを約40%吸収してくれる装置になっています。
地震が起きた際の建物へのダメージを軽減してくれるのはもちろん、実際に震度7や6の地震が来ても震度4前後の揺れ幅まで抑えてくれるイメージになるので、家具や家電などが倒れてくるのを防ぐ役割もあります。
1995年にあった阪神大震災では明け方のみんなが寝ている時間帯に地震が発生したので、寝ている人に家具が倒れてきて大怪我した事例も結構あったそうです。
あとは、2011年にあった東日本大震災でも余震も含めて何千回という数え切れない地震があり、2016年の熊本地震でも前震と本震とで2回続けて震度7の地震が発生しました。
基本の理屈的には建物の強度が強ければ、制震装置がなくても地震が来た際の倒壊リスクは少なくなります。
しかし、大地震の際には1回ではなく複数回の地震がくることを想定した方が良いので、どんなに頑丈な建物でも揺れが続けば耐震のために取り付けた釘や金物が緩んでしまうことが考えられます。
しかも2階建て以上の建物の場合には屋根の荷重、2階部分の荷重がすべて1階部分に集中して、1階がより潰れやすい状態になってしまいます。
なので、個人的には1階部分に制震装置を適切に取り付けて、一つ一つの地震の揺れを最小限にして建物のダメージを少しでも減らすことが、より耐震にとって大きな力を発揮すると考えています。
あとは制震の他に基礎と建物の構造躯体を繋ぐ土台という部分に専用金物を設置して、スライドして動くようにして揺れを逃がす免震という方法もあります。
ただそれは200万円や300万円ととても費用がかかる上に、選ぶ免震工法によっては地盤が強くないとダメとか、建物の周りに一定の空間がないと設置できないとか、いくつか諸条件が必要になるケースもあります。
そのため、誰でも採用できるわけではないので、コスパの点で考えて個人的にあまりオススメしていません。
正直、制震に関しては必ず必要と断言まではできませんが、より安心という意味では必要だと感じているので、当社では標準仕様に設定しています。
大切なのは制震装置をつけているなら付けている理由、付けないなら付けない理由が明確にあるかどうかで、付ける場合にもピンきりです。
色々なメーカーから色々な商品が出ているので、どの制振装置を採用するのかも重要になってきます。
地震が心配でより安心にと考える方は、住宅会社の人に相談しながら検討してもらえると幸いです。
2.建築基準法以上の基礎か
地震に強い家、チェックポイントの2つ目は、建築基準法以上の基礎かという事です。
建築基準法というのは、家を建てる時に必ずクリアしていないといけない最低基準の1つで、これをパスしないと建ててはいけない建築の法律です。
最低限の基準なのでクリアしているのは当たり前で、今時はプラスαでもっと基礎を強くしたほうが良いという雰囲気になっています。
なので、地震に強いですか?と聞いた時に「法律をしっかり守って作るので大丈夫です」という返事では、正直ちょっと心配になってしまうレベルだと思ってください。
さらに、基礎の具体的なチェックポイントは他に
①換気方法、②ハンチ補強、③厚み、④施工品質
などがあります。
これについては他のブログで詳しく重要性や注意ポイントを解説しているので、もっと知りたいという方は概要欄にリンクを貼っておくのでぜひチェックしてください。
3.耐震等級3の家か
地震に強い家、チェックポイントの3つ目は、耐震等級3の家かということです。
先ほどお話しした建築基準法を最低限クリアしたレベルが耐震等級1で、さらに強化していくと耐震等級2や3の認定を受けられます。
ちなみに耐震等級3は耐震等級1の1.5倍以上の耐震性を持っている家という意味になります。
今どきは、最高ランクの耐震等級3を取得している建物がほとんどだと思いますが、心配な方は住宅会社の人に確認するようにしましょう。
4.構造計算をしているか
地震に強い家、チェックポイントの4つ目は、構造計算をしているかということです。
すべての家に構造計算してるんじゃないの?と思う方もいるかもしれませんが、実は木造の場合には3階建て以上から義務付けになっているだけで、平屋や2階建ては構造計算をしなくても家を建築して良いと法律で決まっています。
この構造計算をすることで間取りに合わせて適切に、一つ一つの材料の大きさや木の種類、必要な耐力壁の位置や量を計算ですべて明確にすることができます。
ただ実際にはこの構造計算をすること自体に費用がかかってしまったり、基礎や建物を強化してく過程で追加の材料費も必要になります。
そのため結構コストアップしてしまい、義務付けではないからやらないと省いてしまう住宅会社も存在します。
そのため、地震に強い家を作っている住宅会社か判断する際は、この構造計算をちゃんとやっているかどうか必ず確認するようにしてください。
5.初期強度が保てるか
地震に強い家、チェックポイントの5つ目は、初期強度を保てるかです。
これは言葉だけ聞くとちょっと難しく感じるかもしれないですが、要は新築の時の耐震性を20年後、30年後もずっと保てるかということです。
たとえば雨漏りして柱が腐っていたり白アリの被害で建物を支える土台部分がスカスカに食べられていたら、ここまで話をしてきた4つを全部備えた家だとしても構造躯体の強度が落ちて、大地震が来た時に倒壊してしまう可能性が大きくなってしまいます。
そのため、当たり前ですが建ててすぐなのか10年後なのかいつ地震が来るかは誰にも分からないので、最初だけ強いというよりずっと永続的に家の強度が保たれないといけません。
雨漏りの原因になるような屋根や外壁の作り方、材料の選び方をしないように、適切なメンテナンスを適切な時期に実施するようにして、壁や床下の通気もしっかり取り白アリ対策や換気対策もして、家本体を長持ちさせるようにトータルで家づくりを考えるようにしましょう。
まとめ
最後まとめに入りますが、地震に強い家かどうかは次の5つをチェックすれば分かります。
1.制震装置が付いているか
2.建築基準法以上の基礎か
3.耐震等級3の家か
4.構造計算をしているか
5.初期強度が保てるか
概要はここまでお話した通りですが、冒頭でもお伝えしたようにこれからマイホームを建てようと考えている方の多くが、安心安全な家で暮らしたい、地震に強い家にしたいと考えていると思います。
せっかくこだわって造ったマイホームが地震で倒壊してしまったり、万が一大切な家族が被害にあったら後悔しきれないですよね?
ただ実情としては地震への対策は住宅会社の考え方やコンセプトによってけっこう差があり、使う素材も採用している工法も施工品質もすべて違うのが現状です。
日本は世界でも有数の地震大国なので、マイホームを建てて暮らしている間に大地震がくる可能性は十分にあります。
なので、地震に強い家を作るという意味では手を抜くべきじゃないし、基本的にはやりすぎということもないと思うので、自分の家にいるのが1番安心だよね!と思えるぐらい、安心感のある耐震強度の強い家を建築してもらえたらと思います。
今回のブログがこれからマイホームを考えている人にとって、少しでも参考になれば幸いです。
ご覧いただきありがとうございました。
今後も随時更新予定です!
ぜひ、チャンネル登録をお願いいたします。
CATEGORIES
- コラム (24)
- 保育担当 河原 愛 (7)
- 動画で学ぶ (290)
- スタッフブログ (1,448)
- イベントレポート (81)
- その他 (787)
- MODEL HOUSE – 東幸 – (46)
- MODEL HOUSE – 菰口 – (69)
- お知らせ (4)
- アドバイザー尾﨑 遥 (22)
- アーカイブ (1,228)
- キッチンのこと (24)
- コーディネーター田中やよい (130)
- サニタリーのこと (22)
- プライベートのこと (76)
- リビングのこと (38)
- 住宅ローンのこと (98)
- 外観のこと (31)
- 家づくりのこと (272)
- 小物たち (21)
- 工務担当 吉原 英崇 (21)
- 広報担当 小林 紗矢香 (16)
- 広報担当 (10)
- 林 拓未 (1,073)
- 玄関のこと (20)
- 総務担当 戸塚 里美 (107)
- 総務担当 水野 瞳 (81)
- 趣の空間のこと (45)
- 階段ホールのこと (22)