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2020.11.26

【法律で義務化】家の中での健康被害を避ける、24時間換気システムの基礎知識を徹底解説!

今の家には24時間換気システムという換気方法が、法律で義務付けられていることは知っていますか?

 

何となく換気をする機械を付けるということは知っていても、その換気システムにはどんな種類があって、どの家にどういう方法を採用するのが良いのでしょうか?

導入コストやランニングコスト、メンテンナンス費用の違いなど、明確に分からない方がほとんどだと思います。

 

ここを知らずに選んでしまうと、マイホームで暮らし始めてから「こんなにメンテナンスが大変なんて知らなかった、こんなにお金がかかるならやめておけば良かった」と後悔する可能性が高くなります。

 

そこで今回はそれぞれの換気システムの種類や特徴を知ってもらい、自分たちの暮らしや価値観に合うのはどの方法なのか?明確に理解できてもらいたいと思います。

 

大工時代を含めて15年以上、たくさんの家づくりに携わらせていただき、さらに全国の住宅会社の家も視察などで数多く見てきた経験から、この換気システムの違いやメリット・デメリットを分かりやすく解説しますので、ぜひ最後まで読んでください。

 

第3種換気がおすすめ

結論から言うと家の換気システムでは、第3種換気という方法がお勧めです。

これは100%個人的主観で、それ以外がダメと言う訳ではないので、誤解のないようにお願いします。

 

第3種換気を勧める理由としては、初期費用や住んでからかかる電気代などのランニングコスト、メンテナンスコストが少なく、家の気密性能が高ければ、しっかりと家中を換気できる方法だからです。

まず換気システムの種類を解説する前に、なぜそもそも法律で換気システムを付けることが義務化されたのか、理由を簡単に説明します。

換気システムとは

換気システムは、平成15年の改正建築基準法で決められ、家の中の家具や床、クロスなどに使われる接着剤から、健康被害を引き起こすホルムアルデヒドという有害物質が発散されるので、それを家の外に計画的に排気するために設置が義務化されました。

 

それ以前には、皆さんもなんとなく聞いたことがあるかもしれませんが、シックハウス症候群や化学物質過敏症という病気になってしまう方が多くて、ホルムアルデヒドのような有害物質を毎日の生活でたくさん吸うことで発症してしまいます。

 

そのため、窓を閉めた状態で2時間に1回、家の中と外の空気が完全に入れ替わることが換気システムの条件になり、それを強制的に行うため換気システムは機械式になっています。

 

汚れた空気が外に排気されるのは良いことなのですが、機械式のためどうしても初期費用や電気代、メンテナンス方法などをしっかり確かめてから選ぶ必要があります。

 

それでは換気システムの種類を説明していきますが、まず前提として換気システムには、外の空気を家の中に入れる給気口と、家の中の空気を外に出す排気口があります。

 

それぞれが電動のファンが付いた機械式なのか、それとも口が開いているだけの自然式なのかで、第一種、第二種、第三種の3つに分けられます。

 

第一種換気システム

まず初めは第一種換気システムで、これは給気口と排気口の両方がファンの付いた機械式になっています。

第一種のメリットは入り口と出口の両方が機械で強制的に換気するので、空気を入れ替える力が強いことです。

 

イメージしてもらいたいのですが、途中に穴の開いたストローでコップの水を吸おうとしても、穴から空気が入ってしまいコップの水をうまく吸えませんよね?

 

それと同じで隙間の多い家、気密性の悪い家だと、排気口だけでファンを回しても家の隙間から空気が入ってしまって、給気口から新しい外の空気が十分に入らなくなってしまいます。

 

しかし第一種換気システムだと、排気も給気も機械式で、強制的に家の中の空気を循環できるので、隙間が多くて気密性の悪い、空気の流れが十分にできないような家に必須な方法です。

 

第一種の2つの方法

そしてややこしいのが、この第一種換気システムはさらに2つの種類に分けることができ、1つは各部屋に給気口を付ける局所式、もう1つは家の真ん中あたりに大型の換気設備を付け、そこで集めた空気を各部屋に通じるダクトで送り込む集中式があります。

 

昔は局所式が多かったのですが、各部屋にファン付きの給気口を付けると電気代やフィルターの交換代がかかることと、音がうるさいという問題があり、今は1ヵ所で換気をする集中式が主流になっています。

 

ただし、家全体を1台で換気する設備なので50万円~150万円ぐらい初期費用で必要なのと、給気と排気の両方を機械で動かすため、電気代もかかる方法になっています。

 

さらに、比較的大型の機械なので壊れた場合の修理代も何万円とかかり、寿命がきて交換となれば数十万円以上の金額が必要です。

 

また、ダクト内の掃除がきれいにできないという問題も以前から指摘されていて、個人的には第一種換気システムがベストな方法かというと、正直ちょっと疑問が残ります。

 

ただ今どき少ないですが、隙間が多い気密性の悪い家を建てる場合には、第一種換気は強制的に空気循環できる方法なので、検討の余地があると思います。

 

第二種換気システム

次に第二種換気システムですが、これは給気口だけがファンの付いた機械式になっていて、機械を使った大きな力で建物の中に空気を送り込んで、排気口から強制的に中の空気を排出させる方法です。

 

内圧が高いため、たとえば小さなホコリも許されない精密機械の工場や、わずかな菌も入ってほしくない研究室などで使われる方法です。

一般の家ではほとんど使われない換気システムなので、スルーしていただいて大丈夫です。

 

第三種換気システム

第三種換気システムは第二種の逆で、排気口だけがファンのついた機械式になっていて、給気口は自然式です。

お風呂やトイレの換気扇など、もともと付いている換気扇を利用することで排気して、その力で給気口から外の空気を家の中に引っ張り込みます。

 

給気は自然式なので機械式のように電気代はかからず、故障や本体交換の費用もほとんど心配ありません。

また、機械式と違いファンの音もしないので、寝室に付けても耳障りになりません。

 

排気も、もともと設置が必要なお風呂やトイレの換気扇をそのまま利用するので、プラスαの金額がかからないのも魅力の一つです。

そのため、初期費用やランニングコストなど、できるだけコストを抑えたいという方にはピッタリな方法です。

 

第三種の条件

ただ、第一種のところでもお話したように、隙間が多い気密性の悪い家だと上手に空気循環がされず、外のきれいな空気を給気して、家の中の汚れた空気を排気する流れができないという注意点があります。

 

第三種は故障の心配や出費が少なくていいのですが、給気が自然式なので隙間がある家だと、本来の換気の目的が果たせなくなるため、気密性の良い家を建てることが第三種換気システムを採用する条件です。

 

それから気密性がいいということは、換気がしっかりできるだけでなく、冷暖房の効率もよくなります。

換気システムは仕組み的に、外の空気を給気して成り立つため、冬は冷たい空気、夏は熱い空気が家の中へ一定量入り、冷暖房効率の低下を招きます。

 

第一種換気システムの集中式だと、給気で取り込んだ外気を家の中の温度に近づけてから各部屋に送りこむ熱交換式もあります。

 

これは外気による冷暖房効率の低下をある程度防げますが、デメリットとして熱交換する際に余分な電気代がかかります。

また、熱交換素子という部品を定期的に交換する費用も必要なので、維持費もプラスαでかかります。

 

そのため、ランニングコストやメンテナンスコストが余分にかかる第一種換気システムを導入せず、気密や断熱を担保した保温性能の高い家を作り、シンプルな第三種換気システムで換気と冷暖房を効率よく効かせたほうが良いと思います。

 

換気システムは単体で見ずに、家の性能もセットで考えることが大切なことを、ぜひ覚えておいてください。

まとめ

家の換気システムは家具や床、クロスなどから出るホルムアルデヒド対策のために法律で義務付けられていて、2時間に1回のペースで、家の中の空気を強制的に入れ替えるシステムを設置する必要があります。

 

この換気システムには第一種、第二種、第三種の3つがあり、家で主に使われるのは第一種と第三種の換気システムです。

 

第一種は、給気と排気の両方が機械式になっているため一番力が強く、隙間の多い家でも強制的に換気が可能です。

 

ただ、給気と排気の両方を1台の機械で行う集中式は、家を建てるときの初期費用はもちろん、電気代やフィルター代、故障や寿命がきた時の工事費などメンテナンス費がとにかくたくさんかかるため、その出費を十分に理解して選ぶ必要があります。

 

第二種は先程もお伝えした通り、小さなホコリも許されない精密機械の工場や、わずかな菌も入ってほしくない研究室などで使われる方法で、住宅で採用することはほとんどありません。

 

第三種は給気は自然式、排気を機械式で行います。

一般的な住宅に標準で付くお風呂やトイレの換気扇をそのまま利用するので、初期費用は余分にかかりません。

 

電気代や修理費、交換の費用も安く済むというコスト面のメリットが大きく、なるべくコストを抑えたい方にお勧めの換気方式です。

 

ただし、気密性の悪い家では換気の流れの途中で隙間風が入ってしまい、家全体の換気が十分にできない可能性があります。

また、冷暖房効率にも大きく影響するため、必ず気密性能の高い家で採用するようにしてください。

 

ちなみに私の会社では、気密性能と断熱性能にこだわった家づくりをしているので、お客様の住んでからのコスト負担を減らすことができる、第三種換気システムを標準採用しています。

 

また、当社の建物コンセプト的に、機械を多く使うアクティブな家づくりではなく、できるだけ機械に頼らないパッシブな家づくりを目指しているので、換気システムに限らず、床暖房や太陽光パネルを設置する事もほとんどありません。

 

床暖房や太陽光パネルについては、他のブログで詳しく注意点などを解説しています。

興味のある方は下のリンクからぜひチェックしてみてください。

当たり前ですが第一種も第三種もそれぞれメリット・デメリットや注意点があります。

建物の性能にも大きく左右されるので、建築を依頼する予定の住宅会社の家の性能や建物コンセプトもちゃんと確認して、どれが自分たちの価値観や理想とする暮らしに合うのか?共感できるのかをしっかり見極めて、後悔しないようにしてほしいと思います。

 

今回のブログがこれから家づくりを考えている人にとって、少しでも参考になれば幸いです。

 

 

ご覧いただきありがとうございました。

今後も随時更新予定です!

ぜひ、チャンネル登録をお願いいたします。

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