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2020.09.15

【基本!】家の強度を決める基礎の簡単な見分け方を元大工が徹底解説!

 

 私は大工時代から工務店経営者となった現在までの約15年、多くの住宅会社の現場を視察などで見てきましたが、やはり家の強度を確かめるにはまずは基礎からだと感じています。

 

基礎とは家の下にあるコンクリートの部分で、家を地面に固定して地震のときに家がずれるのを防いだり、柔らかい地面に家を建てても傾かないようにしたりする役割があります。

 

基礎は家の強度を確保するうえでものすごく大切ですが、しっかりした強固な基礎をつくるには費用がかかるため、実は住宅会社によって造りにかなりの違いが出てきます。

もし、自分の家が建築基準法すれすれの必要最低限の強度で作られた基礎で、住んでからそれに気付いてしまったら、ちょっと嫌ですよね? 

壁紙のクロスや床板は失敗しても後から貼り替えできますが、柱や基礎を後から替えることはなかなかできません。

そのため、家は目に見えない部分や後から交換が出来ない部分にこそ、しっかりお金をかけたほうが良いという話を、私はお客様に最初にさせていただいています。

 

基礎がしっかりしているからこその家づくり

その中の一つである大切な基礎について、今回はお伝えしたいと思います。
どんなにオシャレな建物が建っていても、どんなに上の建物を強くしても、その土台となる基礎が弱くて壊れてしまったら意味がないですよね?

 

実際に少し前に起きた北海道の地震では、建物が強かったもののその下の基礎や、さらに下の地盤が弱かったことで、多くの建物が倒壊してしまいました。
建物に限らず何でもそうだと思いますが、やはり基礎はとても重要でそこがしっかりしているからこそ、応用ができてブレずに芯を持つことができるのです。
そんな大切な基礎がしっかりしているかどうかの簡単な見分け方を、できるだけ分かりやすくお伝えしていきます。
強い基礎と弱い基礎がひと目で分かるようになると思いますので、ぜひ最後まで読んでください。

 

強い基礎を見分ける5つのポイント

結論から言うと強い基礎を見分けるためのポイントは、次の5つになります。 

①換気方法

②ハンチ補強

③立ち上がりの厚み

④施工品質

⑤構造計算 

1つずつできるだけわかりやすく解説します。

 

①換気方法を確かめる

1つ目の強い基礎を見分けるポイントは換気方法です。
日本は床下に湿気が溜まりやすく、それがシロアリ発生の原因になっているため、昔から基礎に四角い換気口を付けて、風を通して湿気がたまらないようにしてきました。

 

しかし、この方法だと基礎に欠き込みをするため、中に入っている鉄筋が途切れて基礎の強度が落ちてしまいます。

 

基礎パッキン工法がおすすめ

そこで今は基礎に換気口を付けず、基礎と上の土台との間に換気スペースを取る、基礎パッキン工法に変わってきて、基礎強度を落とさず換気を取れるようになっています。

しかも、従来は換気口同士をつなぐ風の通り道しか湿気を逃がせなかったものが、基礎の全周から基礎内部に風を通せるため、湿気対策にも有利になっています。
基礎を見るときは換気口式なのか、それとも基礎パッキン工法なのかを必ずチェックして、できる限り基礎パッキン工法を選ぶようにしましょう。

 

②ハンチ補強は施工されているか

2つ目の強い基礎を見分けるポイントはハンチ補強です。
これは基礎の立ち上がり壁の角に、コンクリートを斜めに足す補強の事で、中に鉄筋も入るため基礎強度がかなり上がることになります。 

特に地震で家が揺れた時に、最も力が加わる角部分に補強施工をするため、基礎がゆがんで割れるのを防いでくれます。

 

実際にハンチ補強をするには、専用の基礎の型枠を使うことになり、さらに鉄筋を増やしたり作る手間も増えたりするため、かなりの費用がかかります。
しかし、こうした目に見えないところには費用をかけずに、家の金額を抑えようとする住宅会社もありますが、基礎強度や耐震性は全く違うためぜひ注意をしてほしいと思います。

 

ただこれは家が完成すると見えないため、家づくりを頼む相手を検討するときは基礎だけの現場を見せてもらったり、写真を見せてもらったりして必ず確かめるようにしてください。

 

③立ち上がりの厚みは150ミリか

そして3つ目の強い基礎を見分けるポイントは、立ち上がりの厚みです。
これは、基礎の垂直に立ち上がっている壁部分の厚みのことで、法律上は120ミリとなっていますがこれは最低限の基準で、耐震性を考えるとかなり物足りない厚みです。 

万一大地震が起きることを考えると、できる限りこのコンクリートの立ち上がり壁は厚いほうが安心で、割れにくくするため余裕を持って150ミリの厚みで作った方が良いでしょう。

 

しかし、先ほどのハンチ補強と同じで専用の型枠が必要になり、使うセメントの量もかなり増えて費用がかかるため、金額を抑えた家では150ミリではない可能性があります。
これも家が完成すると見えなくなってしまうため、基礎だけの状態を必ずチェックするようにして下さい。

 

④施工品質が良い基礎か

4つ目の強い基礎を見分けるポイントは、基礎の見た目とは違いますが、とても大切な施工品質の良さになります。
施工品質が良いとは高い品質で基礎を作ることと、どの家も同じ品質で基礎を作ることの2つの意味があります。

まず高い品質の基礎にするには、腕の良い基礎屋さんに丁寧に作ってもらうことが前提ですが、それには適正な工期や単価で依頼することが必要です。

しかし、以前のブログでもお伝えしましたが、工期が短かったり単価が安かったりすれば、高い品質の基礎を作ることは不可能です。

 

現場管理が適正か確かめる

また現場監督が忙しすぎて2週間に1回など、あまり現場にいけないような管理体制だと、施工品質のチェックができないため、どの家も同じ品質の基礎にはなりません。
施工品質の良い基礎にするために、40坪くらいの家ならコンクリートを打ち終わった後の養生期間も含めて、1ヵ月前後の工期で作っているかどうかをまず確認しましょう。
さらに、現場の数に対する現場監督の人数が適正かどうか、たとえば1人で20棟も30棟も現場を担当してしないかも、必ずチェックをするようにしましょう。

 

⑤構造計算を行っているか

そして最後に5つ目の強い基礎を見分けるポイントは、構造計算を行っているかです。

 

構造計算とは建物に地震や台風などの荷重がかかったときに、建物にどのような影響があるか計算することで、あらかじめ行っておくと万一の地震などを想定した強い家を作れます。

ただし、構造計算は計算費用や鉄筋費用の増加など、とても多くの手間や費用や材料が必要になるため、コストアップになり工期が延びてしまうと行わない住宅会社もあります。

 

構造計算によって基礎はどう変わるか

具体的にどのように基礎が変わるかというと、基礎のコンクリートの中には鉄筋が組まれていて、その鉄筋の量が大きく変わります。

 

たとえば、一般的な基礎では13ミリの鉄筋を20センチピッチで組むのが基準です。
しかし、構造計算をすると建物の荷重や形によって、鉄筋を16ミリにしてシングルではなくダブル配筋にする、20センチピッチを10センチピッチにする、など1棟ごとに適正な強度にできます。

 

構造計算はすべての建物で行うべき

また、今の建築基準法では木造は3階建て以上から構造計算が義務になっているため、2階建てや平屋は必要ないと考える方もいます。
しかし、誰でもできる限り地震や台風に強い家になってほしいと思いますよね?
実際に過去の大地震だと、2階建てより3階建ての方が倒壊の割合が少なかったというデータも出ています。
普通に考えれば3階建ての方が倒壊リスクは高いのですが、やはり2階建ては構造計算をしない建物が多いため、結果的に構造計算をした3階建てが残り、2階建てが倒壊したのです。
法律で決められているかいないかではなく、安心して住める家を建てるためにも、基礎を含めた全体の構造計算をしている家を選ぶようにしましょう。

 

基礎の断熱も一緒に確認しよう

最後に基礎の強度とは直接関係ありませんが、基礎にどのような断熱を行うかで、住み心地が変わることをお伝えします。 

せっかく強度を見分けるために基礎をチェックするなら、この床下の断熱方法も一緒に確認すると、効率よく家の研究ができると思います。

 

床下の断熱方法は2種類

床下の断熱方法には大きく分けて2つの方法があります。

 

1つはフローリングのすぐ下に断熱材を敷き詰める床下断熱という方法、もう一つは基礎の外側や内側に沿って断熱材を施行する基礎断熱という方法です。

 

床下断熱とは

床下断熱は昔からある方法で、ほとんどの大工さんがやり方を熟知しているため、しっかり施工しながら素早く工事ができます。
また、床下の換気が十分に取れるため、湿気が溜まってシロアリが発生することを、防ぎやすくなっています。 

しかし、断熱材が貧弱だと床下の寒さが足元まで伝わってしまうため、高性能な断熱材を使う必要があります。

また、玄関やお風呂部分の断熱区画を適切に施工し、床下に敷き詰めた断熱材に水道管などを通す穴を丁寧に開けるなど、高い技術を持つ住宅会社で気密処理をする必要もあります。

 

基礎断熱とは

もう一つの基礎断熱は、基礎の表面に沿って基礎全体を覆うように断熱材を施工するため、気密性を確保しやすいことがメリットです。
しかし、床下全体を囲ってしまうため湿気が溜まりやすく、しっかりとした換気の仕組みが必要です。
また、高い精度で施工できる業者さんが限られているため、施工不良になりやすく工事費が高めという欠点があります。
これは、どちらも一長一短あるためどちらが正解というのはありませんが、既にお伝えしたような高い施工品質で作られているかどうかが、大切なポイントになります。
基礎を見ることがあるなら造りと併せて、この断熱もしっかり施工と管理が行われているか、確かめるようにしてください。

 

まとめ

基礎は家の強度を決定するとても大切な部分なので、その良し悪しをチェックするために、次の5つにぜひ注目して下さい。

 

①換気方法

②ハンチ補強

③立ち上がりの厚み

④施工品質

⑤構造計算

 

デザインや設備のような、お客様の目を引くものにコストを割き、基礎は法律で決められた最低限の基準で作られている家は、残念ながらたくさんあります。
ただ、それは住宅会社の考え方であり、法律に違反している訳ではないため良いのですが、それを知らずに建ててしまうことは避けたいですよね?
基礎は建物の根幹であり家族の安全につながる大切な部分なので、ぜひ今回紹介した5つのポイントで、強度がある基礎か見分けてほしいと思います。

 

家族が末永く安心して住める家づくりに、このブログを役立ててもらえたら嬉しいです。

 

ご覧いただきありがとうございました。

今後も随時更新予定です!

ぜひ、チャンネル登録をお願いいたします。

 

 

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